インディアンごっこ

トムとジェリー：インディアンごっこ（二匹のネズミ）の解説

1953年10月17日に公開されたトムとジェリーシリーズの短編アニメーション作品『インディアンごっこ』（原題：Two Little Indians）は、コミカルなアクションと予想外の展開で知られています。日本では、NHKで放送された際には『二匹のネズミ』というタイトルで親しまれていました。本作品は、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラの監督のもと、フレッド・クインビー製作で制作されました。

ストーリー

物語は、インディアンの衣装を身につけた2匹の子ネズミが、ボーイスカウトのリーダーであるジェリーの家を訪ねてくるところから始まります。ジェリーは快く彼らを迎え入れ、遊び相手になりますが、子ネズミたちはすっかりインディアン気分になりきってしまいます。

ジェリーが目を離した隙に、子ネズミたちはトムやスパイクにいたずら三昧。弓矢で攻撃したり、顔に落書きをしたりと、やりたい放題です。事態はさらにエスカレートし、子ネズミたちはインディアンの砦を建設。なんとスパイクを酋長に仕立て上げ、トムを狩人に仕立ててしまうのです。

トムは猟銃や弓矢で子ネズミたちを追い詰めますが、ことごとく失敗に終わります。そして、クライマックスでは、子ネズミたちがこぼした火薬に火をつけ、ガレージのガス缶や石油缶に引火。大爆発が起き、トムはとうとう白旗を上げます。

爆発事故の後、トムは子ネズミたちと和解し、「聖なるパイプ」の儀式に参加しますが、煙をうまく吐き出せず、誤って煙を吸い込んでしまうというオチで幕を閉じます。

登場キャラクターと役割

トム: 子ネズミたちに弓矢で撃たれ、その後はインディアン狩人に扮して子ネズミたちと対決。ジェリーを捕まえるも、子ネズミたちの機転に翻弄され、最後は爆発事故に巻き込まれてしまいます。
ジェリー: ボーイスカウトのリーダーとして、子ネズミたちを受け入れますが、彼らのいたずらに手を焼きます。トムと子ネズミたちの争いを止めようとしますが、事態は予想外の展開に。
2匹の子ネズミ: 孤児院からトムの家にやって来た、ニブルスに似た容姿の子ネズミたち。羽飾りの色がそれぞれ異なり、いたずら好きでトムを翻弄します。弓矢、火薬など、様々な手段を使ってトムを攻撃します。
スパイク: 子ネズミたちに弓矢で狙われそうになりますが、ジェリーに助けられます。その後、子ネズミたちによってインディアンの酋長に仕立て上げられるという、予想外の展開に巻き込まれます。

日本での放送とタイトル変更

日本では、TBS系や他系列で1964年から1990年頃まで放送されました。DVDにも収録されています。近年、アメリカでは「インディアン」という呼称が差別的であると認識されるようになり、2013年と2014年にNHK BSプレミアムで放送された際には、『二匹のネズミ』というタイトルに変更されました。

関連情報

本作で使用されている楽曲は「テン・リトル・インディアンズ」のアレンジ版であり、原題の『Two Little Indians』もこの楽曲名に由来しています。

まとめ

『インディアンごっこ』（『二匹のネズミ』）は、トムとジェリーシリーズの中でも特にテンポが速く、予測不能な展開が魅力の作品です。コミカルなアクションとスリリングな展開、そして、時代背景を反映したタイトル変更の歴史も、この作品を語る上で重要な要素となっています。爆発シーンや、子ネズミたちのいたずら、そしてトムのドジなども見どころです。 トムとジェリーファンだけでなく、アニメーションファンにもおすすめの一作です。

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