インドプレート

インドプレートとは

インドプレートは、かつてゴンドワナ大陸の一部であった地殻プレートです。このプレートは、数千万年という長い年月をかけて、分裂と移動を繰り返してきました。

分裂と移動の歴史

約9000万年前、中生代白亜紀後期に、インド亜大陸はゴンドワナ大陸から分離しました。その後、インド亜大陸はマダガスカルとインドプレートに分裂し、インドプレートは北へ向かって移動を開始しました。

特筆すべきは、その移動速度の速さです。インドプレートは、他のどのプレートよりも速い速度で移動し、5000万年から5500万年前にはアジア大陸に衝突しました。この時の移動距離は2000kmから3000kmにも及びます。この驚異的な速度の原因は、インドプレートが他のプレートに比べて薄かったためだと考えられています。

大陸衝突とヒマラヤ山脈の形成

インドプレートがユーラシアプレートと衝突した結果、地殻が隆起し、チベット高原やヒマラヤ山脈が形成されました。現在も、ユーラシアプレートは年間2cmの速度で移動していますが、インドプレートはそれを上回る年間5cmの速度で北東へ移動しています。そのため、ユーラシアプレートは歪み、インドプレートは年間4mm程度圧縮されています。

インドプレートの活動と地震

インドプレートの活動は、大規模な地震を引き起こす原因にもなっています。

2004年インド洋大地震

2004年12月26日に発生したインド洋大地震は、マグニチュード9.3という巨大地震でした。この地震は、インドプレートがビルマ・マイクロプレートの下に年間6cmの速度で沈み込むことによって生じたプレートの歪みが原因です。スンダ海溝は、インドプレートとユーラシアプレートの境界に位置しており、この付近では沈み込み帯に沿って地震が頻発します。

2005年カシミール地震

2005年10月8日には、パキスタンのカシミール地方でマグニチュード7.6の地震が発生しました。この地震によって、8万人以上が死亡し、250万人が家を失いました。

まとめ

インドプレートは、その活発な活動によって、地球のダイナミズムを象徴する存在です。大陸の分裂、移動、衝突、そして地震といった、地球規模の変動に深く関わっています。

関連事項

プレート
インド・オーストラリアプレート
スマトラ島沖[[地震 (2004年)]])
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