イヴィツァ・オリッチ

イヴィツァ・オリッチ

イヴィツァ・オリッチ（Ivica Olić, 1979年9月14日 - ）は、クロアチア出身の元サッカー選手、サッカー指導者。現役時代はフォワードとして活躍し、クロアチア代表としても重要な役割を果たした。現在は指導者として、ロシアサッカー・プレミアリーグのPFC CSKAモスクワの監督を務めた。

クラブ経歴

クロアチア東部の都市、ノヴァ・グラディシュカ近郊の村ダヴォルで育ち、1996年にNKマルソニアに入団。ここで好成績を残し、1998年にドイツのヘルタ・ベルリンへ移籍するも、出場機会に恵まれず1年でマルソニアへ復帰した。2000-01シーズンには17得点を記録し、2001年にNKザグレブへ移籍すると21得点を挙げ、リーグ優勝に大きく貢献した。2002年にはディナモ・ザグレブへ移籍し、16得点を記録した。

2003年、オリッチはロシアリーグのPFC CSKAモスクワへ移籍。徐々に調子を上げ、2005年には10得点を挙げ、UEFAカップ優勝に貢献した。CSKAモスクワ在籍中には、3度のリーグ制覇と2度のスーパーカップ制覇を経験した。

2007年1月、ドイツのハンブルガーSVへ移籍し、1月31日のエネルギー・コットブス戦でデビュー。10月のVfBシュトゥットガルト戦では、クラブ史上初となる45分間でのハットトリックを達成した。2008年のエミレーツ・カップでは、ユヴェントスFC戦でロスタイムに2得点を挙げ、チームを優勝に導いた。

2009年夏、FCバイエルン・ミュンヘンへ移籍。8月8日の2009-10シーズン開幕戦、TSG1899ホッフェンハイム戦でデビューし、ダニエル・プラニッチのクロスに合わせて先制点を決めた。2010年3月30日のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグ、マンチェスター・ユナイテッドFC戦では、後半ロスタイムに決勝ゴールを挙げた。続く4月7日の2ndレグでは、3-0とリードされた状況から起死回生のゴールを決め、バイエルンの準決勝進出に大きく貢献した。4月27日の準決勝2ndレグ、オリンピック・リヨン戦ではハットトリックを達成し、チームを決勝へと導いた。このシーズン、ブンデスリーガでは11得点、チャンピオンズリーグでは7得点を挙げ、バイエルンの国内2冠とチャンピオンズリーグ準優勝に貢献した。しかし、2010-11シーズンは故障による長期離脱、2011-12シーズンは出場機会が減少し、苦しい時期を過ごした。

2012年4月、契約満了に伴い、2012-13シーズンからVfLヴォルフスブルクへ2年契約で移籍。2015年1月には、古巣のハンブルガーSVへ移籍し、2016年シーズン終了までの1年半契約を結んだ。2016年7月、TSV1860ミュンヘンへ移籍し、1年契約でプレー。2017年6月、現役引退を表明した。

代表経歴

2002年の日韓ワールドカップでは2試合に出場し、イタリア戦で同点ゴールを決めた。2004年のUEFA欧州選手権では3試合、2006年のドイツワールドカップでは2試合に出場。2006年9月には、ダリヨ・スルナらとともに深夜までパーティに参加したとして、代表メンバーから一時外された。2008年のUEFA欧州選手権予選では、ウェンブリー・スタジアムでのイングランド代表戦で得点を挙げ、イングランドの本大会出場を阻止した。本大会ではグループリーグのドイツ戦で得点した。

南アフリカワールドカップ予選でも8試合で3得点と活躍したが、チームは本大会出場を逃し、オリッチの3大会連続ワールドカップ出場は実現しなかった。EURO2012では、本大会の最終登録メンバーに選出されていたが、負傷のため大会直前にメンバーから外れた。

2014年11月16日のUEFA EURO 2016予選、イタリア戦で代表通算100試合出場を達成した。

タイトル

クラブ

NKザグレブ
クロアチアリーグ (2001-02)
ディナモ・ザグレブ
クロアチアリーグ (2002-03)
PFC CSKAモスクワ
ロシアサッカー・プレミアリーグ (2003, 2005, 2006)
ロシア・スーパーカップ (2004, 2006)
UEFAカップ (2005)
バイエルン・ミュンヘン
ブンデスリーガ (2009-10)
DFBポカール (2010)
DFLスーパーカップ (2010)

個人

クロアチアリーグ得点王 (2001, 2002)
クロアチア最優秀選手 (2009)

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