イース セルセタの樹海

イース セルセタの樹海

『イース セルセタの樹海』は、日本ファルコムによって設計されたPlayStation Vita用のアクションRPGです。この作品は、2012年に初めてリリースされ、2019年には高解像度リマスター版がPlayStation 4|PlayStation_4向けに登場しました。特に、リマスター版は60FPSや高音質化が施され、より洗練されたゲーム体験を提供します。

概要

このゲームは、ファルコムが開発した〈イースシリーズ〉の第4作目でありながら、自社開発がなかった『イースIV』の真新しい版に当たります。“イースシリーズ”は、主人公アドル・クリスティンの冒険を描く物語で、メタフィクションの形で様々な作品が展開されています。本作の副題である「セルセタの樹海」は、彼の冒険日誌の一冊として位置づけられており、アドルが10代の時に経験した大冒険について語っています。

以前にリリースされた『イースIV』の関連作品は、ライセンシー企業によって制作されたものでした。『イース セルセタの樹海』はこれとは異なり、ファルコムが直接制作を行った初めての作品として位置づけられており、そのため新しいストーリーや設定が多く含まれています。特にアドルの記憶喪失という新たな要素は、シリーズを通じて初めての試みです。

舞台設定

物語は、エレシア大陸の西部にある架空の地域「セルセタ」にフォーカスが当てられ、この地の設定は現実の地中海地域、特にスペインにインスパイアを受けたものです。プレイヤーは、豪華な景色を楽しみながらも、凶悪な魔獣との戦闘や冒険に挑むことになります。

ゲームプレイメカニクス

『イース セルセタの樹海』のゲームプレイは、前作『イースVII』から引き継がれたパーティーシステムが基本となっており、多種多様なキャラクターたちでチームを編成することができます。また、PS Vitaの特性を生かして、タッチスクリーンやマルチタッチ機能を実装した新しいアクセシビリティがあります。キャラクター個々の特殊アクション「パーソナルアクション」がゲームの攻略において重要な要素となっており、様々なスキルを使い分ける必要があります。

ストーリー

物語は、ロムン帝国の辺境の町「キャスナン」で目を覚ましたアドル・クリスティンが、記憶を喪失している状態から始まります。情報屋のデュレンから、アドルが数週間前にセルセタの樹海に行き、消息を絶ったという話を聞くこととなります。この神秘的かつ危険が潜む樹海で、彼は失った記憶と自らの運命を探し求める旅に出るのです。また、その途中で女総督グリセルダから「樹海の地図」の作成を依頼され、彼の冒険は一層刺激的になります。

キャラクター

• - アドル・クリスティン：本作の主人公で、18歳の冒険者。カジュアルな服装で旅に出るも、自身の記憶を取り戻すことが喫緊の課題。
• - カーナ：快活な18歳の少女で、樹上集落コモドに住んでいます。彼女の特殊アクションはナイフ投げです。
• - デュレン：キャスナンの情報屋で、アドルの旅に同行します。鍵開けの特技を活かして重要なアイテムを探します。
• - カンリリカ：エルディールの世話役で、魔道の力を持つ14歳の少女。

評価

本作は、週刊ファミ通のクロスレビューで高い評価を受け、プラチナ殿堂入りを果たしました。発売初週には約4万2千本が売上げられ、広く認知される作品となりました。

このように、『イース セルセタの樹海』は、魅力的なキャラクター、豊かなストーリー、洗練されたゲームプレイを提供しており、ファルコムの代表作として愛され続けています。

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