ウィプロ

ウィプロの概要

ウィプロ（Wipro Technologies Limited）は、インドのカルナータカ州バンガロールに拠点を持つ大手ITサービス企業です。インドのメガIT企業の一角として、タタ・コンサルタンシー・サービシズやインフォシス、HCLテクノロジーズなどと並ぶ業界のリーダーであり、規模としては第五位に位置しています。ウィプロはさまざまなサービスを展開しており、特にクラウドコンピューティング、コンピューターセキュリティ、デジタルトランスフォーメーション、人工知能（AI）、ロボティクス、データ分析など多岐にわたるテクノロジーが含まれています。これらのサービスは世界中の167カ国に展開されています。

歴史的背景

ウィプロは1945年12月29日にMHハシャム・プレムジーによって、アマルネールでWestern India Vegetable Products Limitedとして設立されました。設立からしばらくの間はピーナッツオイルなどの食用油や医薬品の製造を行っていましたが、会社は急速に変革を迎えます。1966年にプレムジー氏が亡くなった後、息子のアジム・プレムジーが21歳という若さで会長に就任しました。

1977年には社名をWipro Products Limitedに変更し、1982年には再びWipro Limitedに改名しました。食料品や医薬品、家庭用品を製造していた同社は、後に家庭用・商業用電灯の製造に乗り出します。1980年代になると、コンピュータのハードウェアとソフトウェアのビジネスチャンスに気づき、IT分野に進出を果たしました。この時期、同社はウィプロインフォテックおよびウィプロシステムズという子会社を設立しました。

ウィプロは、IT関連業務においては世界35カ国に開発センターを持ち、ソフトウェア開発やコンサルティング、アウトソーシング業務に取り組んでいます。家庭用品からIT関連事業へとシフトし、グローバル企業として成長を続けてきました。しだいにIT事業の売上は家庭用品事業のそれを上回り、全体の85%を占めるまでになりました。その影響で、2012年には消費者ケア、照明、家具、油圧、水処理や医療診断などの部門をウィプロエンタープライズとして分割しました。

日本市場への進出

ウィプロは日本においても事業を展開しており、2008年にはCTCとの包括提携を結びました。日本法人であるウィプロ・ジャパンは、横浜に本社を構えており、コールセンターは沖縄に位置しています。日本の市場での存在感を高めながら、ウィプロはITサービスの向上と地域貢献を目指しています。

このように、ウィプロは食料品製造からスタートし、多様な分野に進出してきた企業です。これからも革新や成長を続けつつ、さまざまなテクノロジーを通じて、世界中の顧客に価値を提供し続けることでしょう。

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