ウイルソン・スポーティング・グッズ

ウイルソン(Wilson Sporting Goods Company)

ウイルソンは、アメリカ合衆国を代表するスポーツ用品メーカーであり、世界中のアスリートに愛用されるブランドです。

歴史

1913年、アッシュランド・マニュファクチャリング・カンパニーとして精肉業からスタートしました。精肉の過程で出る副産物を活用し、スポーツ用品の製造を開始したことが、今日のウイルソンの礎となっています。1916年には、当時の大統領ウッドロウ・ウィルソンにあやかり社名変更を試みましたが、「畏れ多い」として一度は却下。しかし、社長を「ウィルソン」という社員名に変更するという奇策で、申請を認めさせたという逸話が残っています。

その後、1970年にペプシコに買収され、1989年からはフィンランド企業アメアスポーツの傘下となりました。

日本での展開

日本国内では、ソニーとの合弁会社「ソニーウイルソン」として事業を開始。その後、アメアスポーツジャパンが輸入・ライセンス管理を行っていましたが、ゴルフ用品に関しては2008年よりキャスコがライセンスを取得し、事業を引き継いでいます。

2016年頃から、ウイルソンとアメアスポーツジャパンは、国内でのテニスラケットの値崩れを防ぐため、並行輸入業者への圧力行為を行っていたことが公正取引委員会の調査で判明。2022年には、アメアスポーツジャパンが公正取引委員会に改善計画を提出し、認められています。

スポーツとの関わり

ウイルソンは、様々なスポーツにおいて、トップアスリートを支え続けています。

テニス

1916年にテニス用品の製造を開始して以来、ロジャー・フェデラー、セリーナ・ウィリアムズ、錦織圭など、数々の名選手がウイルソンのラケットを使用し、数々の栄光を手にしています。

ゴルフ

1914年にゴルフ用品の製造を開始。ジーン・サラゼンとのアドバイザリースタッフ契約を皮切りに、アーノルド・パーマー、ニック・ファルドなど、多くのトッププロと契約。サンドウェッジの開発や、ウイルソン・スタッフブランドの展開など、ゴルフ界に多大な貢献をしています。

野球

1914年に野球用品の製造を開始し、1923年にはベーブ・ルースのために専用グローブを開発。バットに関しては、2009年より「DeMARINI（ディマリニ）」ブランドを展開しています。2015年にはバットメーカー「ルイビルスラッガー」を買収し、バット市場での存在感を高めています。

青木宣親選手や外崎修汰選手など、多くのプロ野球選手がウイルソンの製品を使用しています。また、2012年からはNPB審判防具のオフィシャルサプライヤーも務めています。

アメリカンフットボール

1941年以来、ウイルソンはNFLの公式ボールとして採用され続けています。

バスケットボール

FIBA、NBAなどの公式球として採用されています。

ウイルソンは、100年以上にわたり、スポーツ界の発展に貢献してきた、信頼と実績のあるブランドです。

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