ウェイド・ロードン

ウェイド・リー・ロードンは、1960年9月7日にアメリカ合衆国ニューヨーク州で生まれました。フロリダ州の高校を経てステッソン大学に進学後、1981年のMLBドラフトでシカゴ・ホワイトソックスから指名され、プロ[[野球選手]]としてのキャリアをスタートさせました。

1982年にはシンシナティ・レッズへ移籍し、1984年にメジャーデビューを果たしました。その後、シカゴ・カブス、ボルチモア・オリオールズとチームを渡り歩きましたが、メジャーに定着することはできませんでした。しかし、1989年に広島東洋カープに入団し、日本球界で新たな挑戦を始めました。

来日当初、ロードンは守備力の高さが評価されていましたが、打撃面では細身で非力に見えるという印象を持たれていました。しかし、シーズンが始まると、4月だけで打率.338、7本塁打、18打点という驚異的な成績を記録し、周囲の懐疑的な目を一変させました。この年、主に3番・三塁手として活躍し、打率.300、22本塁打という好成績を残し、守備でもゴールデングラブ賞を獲得する活躍を見せました。

しかし、2年目の1990年は不調に陥り、攻守ともに精彩を欠きました。外国人枠の関係で二軍落ちを経験し、シーズン終了後にチームを去ることになりました。カープ時代は、眼鏡をかけた風貌から「銀行員」や「クラーク・ケント」といった愛称で親しまれていました。また、敬虔なクリスチャンとしても知られ、ヘルメットに聖書の言葉を記していたことでも有名です。引退後はモルドバで野球を通じた布教活動に携わっています。

ロードンのプレースタイルは独特でした。打席では右足のつま先を捕手側に、左足のつま先を投手側に向けるという大きな構えを取り、そこから走り打ちに近いフォームでバットを振り抜きました。川上哲治氏からは、タイミングを外されると立て直しが難しいと評されていましたが、真面目な練習態度はチームメイトからも高く評価されていました。来日当初は日本のプロ野球についてほとんど知識がありませんでしたが、チーム全体で対戦相手を研究する姿勢に感銘を受けたと語っています。日本で印象に残った選手としては、山崎賢一、池山隆寛、落合博満、槙原寛己、斎藤雅樹などを挙げています。

ロードンは、メジャーリーグでは目立った活躍はできませんでしたが、広島東洋カープではその実力を発揮し、多くのファンに愛されました。彼の真面目な姿勢と独特なプレースタイルは、今もなお語り継がれています。

年度別打撃成績



表彰

ゴールデングラブ賞：1回 （三塁手部門、1989年）

記録

NPB
初出場・初先発出場：1989年4月8日、対阪神タイガース1回戦（広島市民球場）、3番・三塁手として先発出場
初安打・初本塁打・初打点：1989年4月9日、対阪神タイガース2回戦（広島市民球場）、5回裏に伊藤文隆から左越3ラン

背番号

56（1984年 - 1985年）
17（1986年）
18（1987年）
11（1988年）
* 44（1989年 - 1990年）

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