ウエストコーストエクスプレス

ウエストコーストエクスプレス

ウエストコーストエクスプレス（West Coast Express, WCE）は、カナダのブリティッシュコロンビア州、バンクーバーのダウンタウンにあるウォーターフロント駅とミッションシティ駅を結ぶ、通勤鉄道およびバス路線です。この路線は、バンクーバー都市圏の公共交通機関を運営するトランスリンクによって運行されています。

歴史

1970年代から、メトロバンクーバーでの自動車通勤を減らす目的で、既存の貨物線を利用した定期旅客輸送の計画が始まりました。鉄道施設の改良を経て、1994年に整備が完了し、1995年に運行が開始されました。当初は鉄道のみでしたが、1999年1月からはグレイハウンド・カナダの子会社であるグレイラインと提携し、「トレインバス」という名称で列車を補完するバスの運行も開始しました。

運用と設備

列車は、ウォーターフロント駅からバンクーバー半島の北岸に沿って、ムーディー・センター駅、コキットラム・セントラル駅、ピットメドウズ駅などを経由し、ミッションシティ駅までの約68kmを75分で結びます。運行本数は、日本の都市部の通勤列車と比較すると非常に少なく、平日の朝夕の通勤ラッシュ時のみに限定されています（クリスマスなどの祝日を除く）。運行方向は時間帯によって固定されており、朝はミッションシティ発ウォーターフロント行きの西行き列車5本と、それを補完するトレインバス1本、夕方はウォーターフロント発ミッションシティ行きの東行き列車5本とトレインバス1本が運行されます。

片道の最長区間で12.25カナダドルという運賃は、周辺の他の公共交通機関と比較すると高めです。また、座席が全車自由席であるという不便さもありますが、列車内では軽食や飲み物の販売、テーブルとコンセント付きの座席が提供されており、沿線住民の利用率は高いです。線路や鉄道車両はカナダ太平洋鉄道から貸与され、トレインバスはグレイラインが所有する車両で運行されています。

列車には、ゼネラルモーターズ製のF59PHI型ディーゼル機関車と、ボンバルディア製の144人乗り2階建て客車が使用されています。トレインバスは、約50人が乗車できるハイウェイコーチで運行されます。バスの運行は、提携先が時代によって異なり、過去にはコーストマウンテンバスがオリオン製の車両で運行していたこともあります。

現在、予備機関車の購入、アルビオン駅やノースバーナビー駅などの新駅設置、パークアンドライドが可能な駅の追加などの設備増強が検討されています。

路線図

[路線図の画像があればここに表示]

駅

ウォーターフロント駅 (Waterfront Station)
ムーディー・センター駅 (Moody Centre Station)
コキットラム・セントラル駅 (Coquitlam Central Station)
ポートコキットラム駅 (Port Coquitlam Station)
ピットメドウズ駅 (Pitt Meadows Station)
メイプルメドウズ駅 (Maple Meadows Station)
ミッションシティ駅 (Mission City Station)

ギャラリー

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外部リンク

ウェスト・コースト・エクスプレス （英語版）
* トランスリンク （英語版）

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