ウォルター・デイビス

ウォルター・ポール・デイビス

ウォルター・ポール・デイビス（Walter Paul Davis）は、1954年9月9日にアメリカ・ノースカロライナ州パインビルで生まれ、2023年11月2日に69歳で亡くなった、アメリカのプロバスケットボール選手です。身長198cm、体重87kgのデイビスは、シューティングガードおよびスモールフォワードとして活躍し、特にNBAのフェニックス・サンズでその名を広めました。彼はオールスターゲームに6度選出され、1976年のモントリオール五輪では金メダルを獲得しました。

学生時代

デイビスは13人兄弟の末っ子として育ち、高校のバスケットボールチームに所属し、3度の州タイトルを獲得するなど、その才能が早くから認められていました。彼の高校時代の成績は素晴らしく、在学中の敗戦数はわずか4でした。その後、名門ノースカロライナ大学に進み、著名なコーチ、ディーン・スミスの下で活躍しました。1976年にはアメリカ代表としてモントリオール五輪に出場し、金メダルを手にしました。大学の最終年には、フィル・フォードとともにNCAAトーナメント決勝に進出しましたが、マーケット大学に敗北しました。大学4年間の平均得点は15.7点、アシストは3.4点でした。

プロキャリア

1977年、デイビスはNBAドラフトで全体5位指名を受けてフェニックス・サンズに入団。デビューシーズンから平均24.2得点を記録し、新人王やオールルーキー1stチームに選ばれるなど注目されました。また、オールスターにも選出され、これは新人にとっては異例のことでした。続く1978-79シーズンには、ポール・ウェストファルと共にチームをカンファレンス決勝に導き、自らも平均23.6得点をあげました。デイビスはサンズの11年間で、シーズン平均20得点以上と6度のオールスター出場を達成し、通算得点でも球団史上1位の15,666点を記録しました。

しかし、1980年代後半からは背中の故障と薬物依存の問題に悩まされることになります。リハビリ施設への入所を経験しながらも、コートでの活躍を続けましたが、サンズ側は契約の減額を提案。その結果、デイビスはフリーエージェントとなり、デンバー・ナゲッツへと移籍しました。

ナゲッツでの2シーズン半後、1991年にポートランド・トレイルブレイザーズにトレードされますが、出場時間が減少。再びナゲッツに戻り、1992年に現役を引退しました。彼のNBAでの通算成績は、1,033試合で19,521得点、3,878アシスト（平均18.9得点、3.8アシスト）です。

引退後の活動

引退後は、ナゲッツの実況放送やワシントン・ウィザーズのスカウトとして活動しました。しかし、1994年には彼の背番号『6』がサンズの永久欠番に指定され、その功績を称えられました。

人物とエピソード

デイビスは、1983年にシアトル・スーパーソニックス戦でノーミスで34得点を挙げるというNBA記録を作り、一躍有名になりました。また、彼のプレースタイルは素早く洗練されており、多くのファンを魅了しました。マイケル・ジョーダンが若き頃に憧れた選手としても知られています。さらに、彼の甥であるヒューバート・デイビスも元NBA選手で、驚異的なスリーポイント成功率を記録したことがあるなど、デイビス家はバスケットボール界において輝かしい存在です。

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