ウォルター・デヴァルー (初代エセックス伯)

ウォルター・デヴァルー(1539年 - 1576年)は、初代エセックス伯として知られるイングランドの貴族です。

生涯



1539年、リチャード・デヴァルーとドロシア・ヘイスティングスの長男として誕生しました。1558年に祖父の死により第2代ヘレフォード子爵位を継承、1571年には第8代バウチャー男爵位も継承しました。1572年エセックス伯に叙せられ、その地位を確立しました。

アイルランドでの反乱鎮圧に意欲を燃やし、アルスター地方への出兵をエリザベス1世に進言。アントリムを所領として得ることを条件に、遠征の許可を得ました。しかし、出兵費用を捻出するために自領を抵当に入れ、女王から多額の借金をすることになります。

1573年からアイルランドへ出征しますが、反乱軍の抵抗に苦戦し、目覚ましい戦果を上げることができませんでした。1576年赤痢によりダブリン城で病没。莫大な借金だけが息子に残されるという結果となりました。

死の前日、女王に宛てて「明日の朝日を見ることはできないでしょう。子供たち、特に10歳になる長男ロバートに目をかけていただければ幸いです」と書き残しています。

爵位と栄典



第2代ヘレフォード子爵 (1558年継承)
第11代チャートリーのフェラーズ男爵 (1558年継承)
第8代バウチャー男爵 (1571年継承)
初代エセックス伯 (1572年叙爵)
ガーター騎士団ナイト (1572年)

家族



1562年頃、フランシス・ノウルズの娘レティス・ノウルズと結婚し、4人の子供をもうけました。

長女:ドロシー・デヴァルー - 第9代ノーサンバランド伯ヘンリー・パーシーと結婚
次女:ペネロープ・デヴァルー - 初代ウォリック伯ロバート・リッチ、のちに初代デヴォンシャー伯チャールズ・ブラントと結婚
長男:ロバート・デヴァルー - 第2代エセックス伯
* 次男:ウォルター・デヴァルー - フランスで戦死

初代エセックス伯ウォルター・デヴァルーは、アイルランドでの成功を夢見たものの、志半ばで倒れ、遺されたのは多額の負債と、後に波乱の人生を歩むことになる息子たちでした。

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