ウォータールー (オンタリオ州)

カナダのシリコンバレー、ウォータールー

ウォータールーは、カナダ・オンタリオ州南西部に位置する都市で、人口は2021年の時点で約12万人です。隣接するキッチナー市と都市圏を形成しており、両市を合わせて「キッチナー・ウォータールー（K-W、KW）」と呼ばれています。さらに、ケンブリッジ市を含めた広域都市圏「トライ・シティー」としては、約60万人の人口を抱える、カナダ有数の中規模都市です。トロントからは西へ約130kmに位置しています。

高度なIT産業と学術機関の共存

ウォータールーは、特に理工系分野で名高いウォータールー大学を中心に、カナダでも有数のIT産業が発達しています。ブラックベリーなどの大手IT企業が本社を構え、この地域は「カナダのシリコンバレー」とも呼ばれるほどです。トロントとウォータールーを結ぶ高速道路沿いには多くの大企業が拠点を置いており、この地域は「トロント・ウォータールー回廊」として、経済開発が活発な地域として国内外から注目されています。

経済

ウォータールー地域は、3つの大学に加え、保険・金融、ハイテク、先進的製造業など、多様な産業が発達しています。トヨタ自動車、Rimowa、Google、Blackberryなど、世界的な大企業が拠点を構えています。さらに、Communitechを中心としたスタートアップ支援も盛んで、Accelerator CentreやVelocityといったインキュベーターが、起業家を育成しています。近年では、ウォータールー大学が注力する量子技術分野に特化したインキュベーター「Quantum Valley Ideas Lab（QVIL）」も設立され、新技術の産業化を加速しています。

観光と文化

ウォータールーには、以下のような観光スポットや文化施設があります。

コネストガ・モール: 大型のショッピングモールです。
カナダ粘土ガラス美術館: カナダの粘土とガラス工芸品を展示しています。
国際統治イノベーション・センター: 国際政治や社会問題に関する研究機関です。
エリオット・アヴェドン・ゲーム博物館: ゲームに関する資料やコレクションを展示しています。

教育機関

ウォータールーには、以下の高等教育機関があります。

ウォータールー大学（University of Waterloo）: 理工系で有名な大学です。
ウィルフリッド・ローリエ大学（Wilfrid Laurier University）: 人文科学や社会科学に強い大学です。
コネストガ・カレッジ（Conestoga College）: 技術系に特化したカレッジです。

その他、ウォータールー公共図書館やペリメーター理論物理学研究所など、地域住民の学習を支援する施設もあります。

地域交通

ウォータールー地域には、以下のような交通機関があります。

VIA鉄道
GOトランジット
グランド・リバー交通局（Grand River Transit, GRT）: バスやライトレールを運営しています。

また、高速道路網が整備されており、トロント、ロンドン、ゲルフ、ハミルトンなど主要都市とのアクセスも良好です。

その他の情報

* 出身者: アメリカの地理学者、イザイア・ボウマンがウォータールー出身です。

ウォータールーは、高度な技術と豊かな文化が共存する魅力的な都市です。

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