ウォーリー・バックマン

ウォーリー・バックマン：栄光と挫折が交錯する野球人生

ウォーリー・バックマン（Walter 'Wally' Wayne Backman , 1959年9月22日 - ）は、アメリカ合衆国オレゴン州ヒルズボロ出身の元プロ野球選手であり、現在は指導者として活動しています。彼は、1980年代にニューヨーク・メッツで活躍した二塁手として知られています。

メジャーリーガーとしてのキャリア

1980年9月2日にニューヨーク・メッツでメジャーデビューを果たしたバックマンは、1984年にレギュラーの座を獲得しました。同年は打率.280、出塁率.360、32盗塁という好成績を残し、翌1985年には自己最多となる145試合に出場。打率.273、出塁率.344、30盗塁と、チームの主力として活躍しました。

1986年には、ティム・タフェルの加入により併用起用となりましたが、124試合に出場し、規定打席には届かなかったものの、打率.320、出塁率.376という素晴らしい成績を残し、チームのワールドシリーズ制覇に大きく貢献しました。しかし、その後はタフェルの好調や若手の台頭により出場機会が減少し、1989年にはミネソタ・ツインズへ移籍。その後も、1990年にピッツバーグ・パイレーツ、1991年にフィラデルフィア・フィリーズ、1993年にシアトル・マリナーズとチームを転々としましたが、100試合以上の出場は1990年のみでした。

1993年は打撃不振に苦しみ、5月に解雇。他球団からのオファーもなく、現役引退を決意しました。

指導者としてのキャリア

現役引退後、バックマンはマリナーズ傘下のマイナーチームでコーチを務め、指導者としての道を歩み始めます。2004年オフには、古巣メッツとアリゾナ・ダイヤモンドバックスの次期監督候補に名前が挙がり、11月1日にダイヤモンドバックスの監督に就任することが発表されました。しかし、過去の破産歴や逮捕歴が発覚し、就任からわずか4日後の11月5日に解任されるという不名誉な事態に見舞われました。

その後、2006年からは独立リーグであるサウス・コースト・リーグのサウスジョージア・ピーナッツ、2008年からはノーザンリーグのジョリエット・ジャックハマーズで監督を務めました。2010年には、ニューヨーク・メッツ傘下ショートシーズンA級ブルックリン・サイクロンズの監督に就任。2011年はAA級ビンガムトン・メッツ、2012年はAAA級バッファロー・バイソンズ、2013年から2016年まではAAA級ラスベガス51sで監督としてチームを指揮しました。

2017年には、メキシカンリーグのモンクローバ・スティーラーズの監督に就任しましたが、5月19日に解雇。その後は、同リーグのプエブラ・パロッツでベンチコーチを務めました。2018年には、独立リーグ・アトランティックリーグのニューブリテン・ビーズの監督に就任し、2019年からは同リーグのロングアイランド・ダックスの監督を務めています。

選手としてはもちろん、指導者としても様々な経験を積んできたバックマン。その波瀾万丈な野球人生は、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。

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