ウジミナス

ウジミナス（Usiminas）は、正式名称をミナスジェライス製鉄所（Usinas Siderúrgicas de Minas Gerais S.A.）とするブラジルの大手鉄鋼メーカーです。高炉を保有する銑鋼一貫製鉄所を運営する高炉メーカーとして知られています。

概要

本社はブラジル、ミナスジェライス州のベロオリゾンテに位置しています。主要な生産拠点は、ミナスジェライス州イパチンガにある製鉄所と、グループ会社であるパウリスタ製鉄（コジッパ）が所有するサンパウロ州クバタンの製鉄所の2つです。

2008年の粗鋼生産量は800万トンで、世界ランキングで37位にランクインしました。ブラジル国内では、ジェルダウに次ぐ第2位の規模を誇ります。国内シェアは23.8%（2008年）に達し、厚板、熱延・冷延薄板などの鋼板製品を製造しています。

ウジミナスの筆頭株主は日本ウジミナス株式会社で、出資比率は23.7%です。2006年12月には、日本の鉄鋼メーカーである新日本製鐵（新日鉄）が日本ウジミナスの株式を追加取得し、子会社化しました。これにより、ウジミナスは新日鉄の持分法適用会社となりました。他にも、ブラジルの企業が出資しています。また、サンパウロ証券・商品・先物取引所（Bovespa）、ニューヨーク証券取引所（NYSE）、マドリード証券取引所（Latibex）に株式を上場しています。

歴史

1958年1月、イパチンガ近郊のイタビラ鉄山の鉄鉱石を活用することを目的に、日本とブラジルの合弁会社として設立されました。1962年10月には高炉の操業を開始し、本格的な製鉄事業を開始しました。1991年10月には民営化され、1993年8月にはサンパウロ州の鉄鋼メーカーであるコジッパを買収し、事業規模を拡大しました。

新日鉄とは、1999年6月に合弁で自動車用亜鉛めっき鋼板メーカーのウニガル（UNIGAL）を設立し、自動車産業への展開も進めています。

近年の動向

2015年以降、ブラジル国内の経済減退や鉄鉱石価格の下落により、経営は非常に厳しい状況に陥りました。その結果、イパチンガ製鉄所の高炉を一時的に停止せざるを得なくなりました。

しかし、その後、ブラジル国内の鉄鋼製品需要は、自動車生産の回復を牽引力として復調傾向にあります。2018年4月には、イパチンガ製鉄所の高炉稼働を再開する見込みとなり、経営再建に向けた動きが加速しています。

ウジミナスは、ブラジル経済において重要な役割を担う鉄鋼メーカーとして、今後もその動向が注目されます。

その他

公式サイト: ウジミナス公式サイト（ポルトガル語・英語・スペイン語）
関連資料:
ウジミナス社拡張投資計画について (PDF) （2007年8月9日付新日鉄ニュースリリース）
ウジミナス製鉄所 9月6日（2004年）

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