ウズベキスタン空軍および防空軍

ウズベキスタン空軍および防空軍

ウズベキスタンの空軍と防空軍は、ウズベキスタン共和国軍に属し、国家の空中防衛及び航空作戦を担っています。1991年の独立以降、ウズベキスタンは旧ソビエト連邦の軍事インフラを引き継ぎ、独自の軍事力を構築しました。この組織の発展は、時代とともに変化し続けており、近年は装備の更新や西側諸国との連携が注目されています。

沿革

ウズベキスタン空軍のルーツは、ソ連時代のトルキスタン軍管区に遡ります。この時期、ソ連防空軍第49軍が設置され、タシュケントに司令部を構えていました。1991年にウズベキスタンが独立すると、空軍は第49軍の資産を受け継ぎ、新たに設立されました。しかしながら、当初から戦力の過剰感があったため、徐々に規模を縮小し、保有機材の整理が行われました。特に、Su-24が退役するなど、体制の見直しが進められました。

2010年代以降、ウズベキスタン空軍は近代化に向けた取り組みを強化しました。エアバス・ヘリコプターズからさまざまなヘリコプターを導入し、さらにC-295W輸送機を4機受け取るなど、機材の更新が行われました。また、西側諸国からの技術導入により、Su-25にアメリカ製の航空服やフランス製のヘルメットを取り入れるなど、装備の近代化が進展しました。

2020年にはサルドバ貯水池の決壊事故が発生し、空軍のH125MとAS532Lが派遣され、多数の民間人を救出しました。2021年にはアフガニスタンの情勢の変化に伴い、アフガニスタン空軍の航空機がウズベキスタンに脱出し、テルメズ空港に避難しました。

組織構成

ウズベキスタン空軍は、公式な情報として部隊の配置や装備の詳細を公開していませんが、以下のような部隊が存在しています。

• - 第60混成航空旅団（カルシ・ハナバード空軍基地）
• - 混成航空旅団（ジザフ）
• - 混成航空連隊（フェルガナ）
• - 混成航空隊（タシュケント）
• - 第65ヘリコプター連隊（カガン、ブハラ）
• - 第66独立ヘリコプター連隊（チルチク）
• - 第12対空ミサイル旅団
• - 無線技術旅団

また、ジザフには高等軍事航空学校が設けられ、次世代の航空軍人を育成しています。

装備と運用

ウズベキスタン空軍は、作戦機をカルシ・ハナバード空軍基地の第60混成航空旅団に集中配備していると考えられています。近年、保有機体の塗装を濃灰色に変え、「Uz AIR FORCE」との表記が施されています。使用されている兵器には、R-27R、R-60、R-73といった空対空ミサイルや、ロケットサン社製の空対地ミサイルが含まれます。

さらに、対空防衛システムとして、FD-2000やS-125ミサイルシステムなども配備されています。これらの装備は、ウズベキスタンの空域を守るための重要な役割を果たしています。

まとめ

ウズベキスタン空軍は、独立以来の歴史的背景を持ち、隣国との緊張状況や国際情勢に応じて進化を続けてきました。近代化の取り組みや国際的な協力を通じて、今後も地域の安全保障に貢献していくことでしょう。

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