ウハギのイタズア

ウハギのイタズア：キャンプ場の騒動とインターネットミーム

『ウハギのイタズア』(Wabbit Twouble)は、1941年12月20日に公開された、ワーナー・ブラザース制作のメリー・メロディーズ短編アニメーション作品です。監督はボブ・クランペット、製作はレオン・シュレジンガーが務めました。この作品は、バッグス・バニーとエルマー・ファッドをフィーチャーした、コミカルなストーリー展開で知られています。

物語：休暇を邪魔するいたずらウサギ

エルマー・ファッドは、静かな保養地でゆっくりとキャンプを楽しむ計画を立てていました。しかし、彼の休暇は、いたずら好きのバッグス・バニーの登場によって、思わぬ方向へと転換します。バッグス・バニーの様々な悪戯によって、エルマーのキャンプは散々な結果に終わるのです。この作品では、バッグス・バニーの機転の効いた行動と、エルマー・ファッドの怒りや困惑が、コミカルに描かれています。

作品の特徴：肥満体エルマーと独特のオープニング

この作品におけるエルマー・ファッドの描写は、従来とは異なり、肥満体となっています。このデザインは、エルマーの吹き替えを担当したアーサー・Q・ブライアンをモデルにしていると言われています。この肥満体エルマーは、この作品を含めて5作品に登場しており、『ウハギのイタズア』がその初登場作品となります。
さらに、オープニングのスタッフクレジットは、エルマー・ファッド独特の訛りを反映したユニークな演出がされており、作品全体の雰囲気を盛り上げています。原題「Wabbit Twouble」の「wabbit」は、エルマーのRをWと発音する癖を反映した表記であり、本来の発音は「Rabbit Trouble」です。

スタッフとキャスト

この作品には、多くの才能あるスタッフが携わっています。監督はボブ・クランペット、製作はレオン・シュレジンガー、脚本はデイヴ・モナハンが務めました。また、原画には、シド・サザーランド、バーギル・ロス、ロッド・シュリバナー、ロバート・マッキンソンらが参加しました。背景はジョン・ディドレック・ジョンセン、音楽監督はカール・W・スターリングが担当しました。色彩はテクニカラー、録音はヴァイタフォンが担当し、レオン・シュレジンガー・プロダクションが製作、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズとヴァイタフォンが配給を行いました。

主要キャラクターの声優は、バッグス・バニーにメル・ブランク、エルマー・ファッドにアーサー・Q・ブライアンが起用されています。

日本での公開とインターネットミーム

日本では、DVDやテレビ放送を通して公開されています。 DVDとしては『ルーニー・テューンズコレクション』シリーズなどに収録されていますが、『バッグス・バニーショー』での放送は確認されていません。

興味深いことに、2018年には、この作品に登場するエルマー・ファッドの画像が、インターネットミームとして大きな話題を呼びました。このミームは架空のビデオゲーム「ビッグ・チャンガス」のカバーアートに由来しており、GameStopの従業員によるFacebookの投稿がきっかけで急速に拡散しました。その後、このミームは『スペース・プレイヤーズ』といった作品にも登場し、現在もなお、インターネット上でその人気は続いています。

まとめ：時代を超えて愛される名作

『ウハギのイタズア』は、コミカルなストーリー、個性的なキャラクター、そして時代を超えたユーモアによって、長年にわたって多くの人々に愛され続けている作品です。バッグス・バニーとエルマー・ファッドの掛け合い、そしてインターネットミームへの発展など、様々な側面から、この作品の魅力を改めて感じることができます。

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