ウラジーミル・ヤコブレフ

ウラジーミル・アナトリエヴィチ・ヤコブレフは、1944年11月25日にヤクート自治共和国（現在のサハ共和国）のオリョークミンスクで生まれました。彼はレニングラード機械組立専門学校を卒業後、1974年に北西通信制工業大学の夜間部を修了しました。

1965年から1968年まで兵役を務めた後、レニングラード州の建設部門や住宅建設部門でエンジニアとして働きました。その後、アナトリー・サプチャーク市長の下でサンクトペテルブルク市の経済委員会議長、副市長、第一副市長を歴任しました。この時期、ウラジーミル・プーチンとも同僚として働いていました。1996年、ヤコブレフは現職のサプチャークに市長選挙で挑戦し、勝利しました。この結果、プーチンはサンクトペテルブルク市行政府を離れ、後に大統領となる道に進むことになりました。しかし、プーチンはヤコブレフの選挙運動が不正であったと批判し、一時的に両者の関係が悪化しました。

1999年の下院国家会議選挙では、ヤコブレフはエフゲニー・プリマコフ元首相やユーリ・ルシコフ・モスクワ市長らの政治ブロック「祖国・全ロシア」に参加しましたが、このブロックはプーチン旋風の影響で低迷しました。選挙後、ルシコフとともにプーチン支持に転じました。

2000年、ヤコブレフはサンクトペテルブルク市長に再選されましたが、2003年のサンクトペテルブルク建都300周年を記念する際に粉飾決算疑惑が浮上し、市長を辞任しました。その後、ロシア連邦政府の住宅公共サービス担当副首相に就任しました。後任のサンクトペテルブルク市長には、連邦政府から指名されたワレンチナ・マトヴィエンコが選挙を経て就任しました。

2004年3月、ヤコブレフは南連邦管区大統領全権代表に就任しました。この人事に対して、「南方への流刑」という批判的な見方も一部にありました。同年9月には、連邦政府の初代地域発展相に任命されました。

ヤコブレフのキャリアは、サンクトペテルブルク市長としての成功と、その後の連邦政府での役職を通じて、ロシアの政治史において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。彼の経歴は、複雑なロシア政治のダイナミズムと、その中で変化する政権との関係性を映し出しています。

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