エアプレイ

エアプレイ（Airplay）

エアプレイは、アメリカのAOR（アダルト・オーケストラル・ロック）ユニットで、1980年にデイヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンによって結成されました。グループはリード・ボーカルとしてトミー・ファンダーバークを迎え、同年に『ロマンティック』というタイトルのアルバムをリリースしました。このアルバムは、日本において非常に高く評価されており、1980年代のウェストコースト・ロックの名盤とされています。

グループの発足と初期活動

デイヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンは、それぞれスタジオ・ミュージシャンおよびプロデューサーとして活躍していた過去があります。彼らはある仕事の機会を通じて出会い、意気投合。デモテープを制作したことが、エアプレイの始まりとなりました。トミー・ファンダーバークはノースカロライナ州出身で、9歳から歌手活動を行っており、アリー・ウィリスの紹介を受けてグループに加わりました。

エアプレイは、フォスターとグレイドンの人脈を活かし、レコーディングにはジェフ・ポーカロ（ドラムス）、マイク・ベアード（ドラムス）、デヴィッド・ハンゲイト（ベース）、スティーヴ・ルカサー（ギター）、そしてレイ・パーカー・ジュニア（ギター）など、西海岸の著名なミュージシャンたちが参加しました。こうした豪華な面々が集まることで、アルバムは豊かな音楽性を持っています。

アルバム『ロマンティック』

1980年にリリースされたアルバム『ロマンティック』は、名称と同名の作品で構成されています。このアルバムは、日本では特に人気を集め、今なお名盤と評価されています。しかし、本国アメリカでは特に注目されることはありませんでした。このアルバムに収録されたシングルには、「ストランデッド」や「貴方には何も出来ない」などがあり、特に「彼女はウェイト･フォー･ミー」は日本限定でリリースされました。エアプレイとしての活動は、この1枚のアルバムリリースをもって事実上終了しました。

解散後の活動

解散後も、メンバーたちはそれぞれの道で成功を収めています。デイヴィッド・フォスターは1985年に公開された映画『セント・エルモス・ファイアー』のサウンドトラックをプロデュースし、エアプレイ名義で「ストレスト・アウト（クロース・トゥ・ジ・エッジ）」という曲を発表しました。このボーカルはトミー・ファンダーバークではなく、他のロックバンドのプレイヤーであるピーター・ベケットが務めました。

また、1993年にはジェイ・グレイドンがエアプレイ名義で『エアプレイ・フォー・ザ・プラネット』というアルバムを発表しています。

メンバーとディスコグラフィ

• - デイヴィッド・フォスター: キーボード、バック・ボーカル
• - ジェイ・グレイドン: ギター、リード・ボーカル、バック・ボーカル
• - トミー・ファンダーバーク: リード・ボーカル、バック・ボーカル

アルバム

• - 『ロマンティック』 (Airplay) - 1980年、RCA

シングル（すべて2010年のアルバムから）

• - 「ストランデッド」
• - 「貴方には何も出来ない」
• - 「シュッド・ウィ・キャリー・オン」
• - 「イット・ウィル・ビー・オールライト」
• - 「彼女はウェイト･フォー･ミー」（日本限定）

エアプレイは、その結成から現在まで、独特の音楽スタイルを持つグループとして、音楽シーンに影響を与え続けています。

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