ジェイ・グレイドン

ジェイ・グレイドン：音楽界の巨匠

ジェイ・グレイドン（Jay Graydon、1949年10月8日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身のギタリスト、音楽プロデューサーであり、グラミー賞受賞者です。彼の音楽キャリアは、幼少期に様々な楽器に触れたことから始まりました。

多彩な才能を開花させた幼少期

歌手であった父親の影響を受け、グレイドンは幼い頃からトランペット、フルート、サックス、ベース、オルガンといった多岐にわたる楽器に親しみました。20歳を迎える頃には、ギタリストとしてスタジオミュージシャンとしての活動をスタートさせ、その才能を開花させていきます。また、プロ級の腕前を持つボウリングの才能も持ち合わせています。

スティーリー・ダン「ペグ」での転機

1977年、スティーリー・ダンのヒット曲「ペグ」のギターソロの収録に参加したことが、グレイドンのキャリアにおける大きな転機となりました。6人もの有名ギタリストの演奏が不採用となる中、最後に白羽の矢が立ったのがグレイドンでした。彼の演奏は採用され、音楽業界にその名を知らしめるきっかけとなりました。

アレンジャー、プロデューサーとしての活躍

「ペグ」での成功後、グレイドンはアレンジャーやプロデューサーとして精力的に活動を展開します。ジョージ・ベンソン、マンハッタン・トランスファー、アル・ジャロウといった、主にポップス／フュージョン系のアーティストのヒット作を数多く手掛け、その手腕を発揮しました。

1979年には、デイヴィッド・フォスター、ビル・チャンプリンとの共作であるアース・ウィンド&ファイアーの「After The Love Has Gone」で、グラミー賞最優秀R&B楽曲賞を受賞。1983年には、スティーヴ・ルカサー、チャンプリンとの共作であるジョージ・ベンソンの「Turn Your Love Around」でも同賞を受賞し、その才能を不動のものとしました。

エアプレイ、プラネット3としての活動

1980年、グレイドンはデイヴィッド・フォスターらと共に自らのユニット「エアプレイ」を結成し、同名のアルバムをリリース。「After The Love Has Gone」を自らカバーしています。1991年には、クリフ・マグネス、グレン・バラードと共に「プラネット3 (Planet3)」を結成し、アルバム『ミュージック・フロム・ザ・プラネット』をリリースしました。アルバムからは、シングルカットされた「I Dont Want A Say Goodnight」がチャーリー・シーン主演映画『ネイビー・シールズ』の主題歌に起用された他、TBS系列のクイズ番組『日立 世界・ふしぎ発見!』のエンディングテーマに起用され、日本でもヒットしました。

さらに同アルバムから「I Will Be Loving You」が、日本国内にてリーバイスのCMソングに起用されています。2008年には、ランディ・グッドラムと「JaR」を結成し、ファースト・アルバム『シーン29』をリリース。その後も精力的に活動を続けています。

映画音楽、テレビ音楽への貢献

今日までに、グレイドンは映画音楽やテレビ音楽の制作も数多く手掛けています。彼の音楽は、様々な映像作品を彩り、その魅力を引き立てています。

日本人アーティストとの交流

グレイドンは、日本人アーティストのレコーディングにも多数参加しており、角松敏生や松田聖子のアルバムのクレジットに彼の名前を見つけることができます。日本の音楽シーンにも深く貢献しています。

ルーツミュージックへの愛情

グレイドンのルーツとなる音楽には、ザ・ベンチャーズやザ・ビーチ・ボーイズ、シャドウズ等のエレキ・インスト、サーフ・ミュージック、ホットロッド・ミュージックがあります。1990年代には、本人を含むメンバー全員が偽名で参加し、これらの音楽へのオマージュ的な作品を発表しています。

ジェイ・グレイドンの音楽は、ジャンルを超えて多くの人々に愛され続けています。彼の才能と情熱は、これからも音楽史に輝かしい足跡を残していくことでしょう。

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