エアポート'80(The Concorde...Airport'79)
「エアポート'80」は、
1979年に制作された映画で、エアポート・シリーズの第4作目にあたります。作品は、航空パニックをテーマにし、主演には名優
アラン・ドロンを迎え、監督はデヴィッド・ローウェル・リッチが務めました。この映画は、ユニバーサル映画によって制作されました。
あらすじ
物語は、ワールド・フェデレーション航空が初めて導入したコンコルドが、フランスのベテラン機長ポール・メトラン(
アラン・ドロン)によってアメリカのワシントン・ダレス国際空港に到着するところから始まります。このコンコルドは、次の日にモスクワ五輪のプレオリンピックに参加する親善スポーツ選手団を乗せて出発する予定でした。特に、社長のイーライ(エディ・アルバート)や多くの招待客が同乗します。その中には、メトランの元恋人であるスチュワーデスのイザベル(シルビア・クリステル)もいます。
物語は、ニュースキャスターのマギー・ウィーラン(スーザン・ブレイクリー)が、武器の不正輸出に関して警告を受けるシーンから暗転します。彼女の前に現れたカール・パーカーは、経営者の野望を証言しようとするところで命を奪われてしまいます。彼はマギーの恋人でもあり、後に彼女が問い詰めるも、彼は不正を否認します。しかし、マギーはカールの妻から証拠書類を受け取ることになり、事態は一変します。
コンコルドが離陸すると、ケヴィン・ハリソン(ロバート・ワグナー)が、真実を知ったマギーの存在を排除するため、テスト中の
ミサイルを使って事故に装って攻撃しようと企てます。ところが、パトローニ(ジョージ・ケネディ)の巧みな操縦によって、コンコルドはなんとか
ミサイルの攻撃を避けることに成功します。しかし、次第に事態は深刻化し、ケヴィンはコンコルドに再度の
ミサイル攻撃を指示します。
緊迫の展開
ポールは、自機を守るために全エンジンを停止し急降下する大胆な判断を下します。その結果、
ミサイルの回避に成功。しかし、コンコルドはその後、パリ近郊のル・ブルジェ空港に緊急着陸する羽目に。さらに、追跡してきたケヴィンは再び罠を仕掛け、コンコルド再出発直後に貨物室のドアが外れ、乗客たちはパニックに陥ります。
この状況下で、パイロットたちは雪原に不時着する決断を下しますが、作品はその先の結末を視聴者に託します。エアポート・シリーズの魅力であるハラハラドキドキの展開が特徴です。
制作背景
この映画は、アーサー・ヘイリーの原作に基づき製作されました。プロデューサーのジェニングス・ラングが過去のエアポート・シリーズの制作に関与しており、音楽には有名な作曲家ラロ・シフリンが担当しています。特撮シーンでは、MCAが開発した新技術「シネソニック」が使用され、コンコルドの実物をチャーターして撮影を行うなど、視覚的にも大きな魅力を持つ作品となりました。
評価
とはいえ、作品のリアリティには疑問が残り、興行成績も振るわなかったため、エアポート・シリーズは本作にて完結を迎えることとなりました。この映画は今日でもシリーズの中で最も評価が低く、視聴者には賛否が分かれる結果となっています。