エイティーンガール

エイティーンガール：華麗なる末脚と波瀾万丈の競走生活

2016年4月14日、北海道日高町の庄野牧場で生まれたエイティーンガールは、数々の困難を乗り越え、重賞2勝を達成した競走馬です。その血統、生い立ち、そして競走馬としての輝かしい軌跡、そして引退後の未来まで、詳細に見ていきましょう。

名門の血統と誕生

エイティーンガールの母、センターグランタスは、GIII新潟記念優勝馬ダイナオレンジを祖母に持つ良血馬です。センターグランタス自身も勝利を収めた競走馬でしたが、繁殖牝馬として最初の2年間は不受胎に終わり、その後も様々な試行錯誤が続きました。そして7年目の種付け、ヨハネスブルグとの交配によって、エイティーンガールは誕生しました。これは牧場代表の強い希望によるものでした。

お転婆娘から競走馬へ

幼少期は、お転婆な性格でハミをかけるのに苦労したものの、恵まれた馬体とバランスを持っていました。怪我や病気もなく順調に成長し、2017年の北海道サマーセールでJRAに落札され、育成牧場を経て、2018年のブリーズアップセールで中山泰志氏に落札されました。そこで名付けられたのが「エイティーンガール」。「18+少女」を由来とする、彼女らしい名前です。

競走馬時代の活躍

2歳時のデビューは4着でしたが、3戦目で初勝利を挙げます。その後も順調に勝ち星を重ね、3歳時には若菜賞を制覇。クラシックへの道も模索されましたが、フィリーズレビュー9着、葵ステークス敗退と結果が出せず長期休養に入ります。

復帰後は2勝クラス、3勝クラスを連勝し、オープンクラスへと昇格。武豊騎手からは「思った以上の切れ味」と評されるほどの末脚を見せつけました。

4歳では、シルクロードステークスで2着、鞍馬ステークスで3着とGIII級のレースで好成績を収めます。函館スプリントステークス、UHB賞と連戦するも7着と結果が出ませんでしたが、続くキーンランドカップでは、後方から上がり最速の脚で重賞初制覇を達成。スプリンターズステークスにも出走するも、11着に終わりました。

5歳時は、シルクロードステークスで14着、オーシャンステークスで15着と苦戦が続きました。高松宮記念では7着、UHB賞では13着と不本意な結果に終わります。しかし、キーンランドカップでは2着、そして京阪杯では10番人気ながら、後方から末脚を爆発させ見事重賞2勝目を飾りました。

6歳、7歳シーズンは思うような結果が残せず、2023年1月29日のシルクロードステークスを最後に現役を引退。北海道浦河町の三嶋牧場で繁殖牝馬として新たな道を歩み始めました。

エイティーンガールの血統と未来

エイティーンガールの血統には、数々の活躍馬が名を連ねています。祖母であるセンターライジングは、1996年サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別優勝馬。さらにその祖母のダイナオレンジの全姉には、オークス優勝馬シャダイアイバーがいます。4代母サワーオレンジからは、日本ダービー4着馬ガレオン、安田記念・マイルチャンピオンシップ優勝馬エアジハード、ステイヤーズステークス優勝馬ペインテドブラックなど、多くの名馬が誕生しています。

競走馬としての華麗なる活躍を終えたエイティーンガール。その類まれな才能を受け継いだ産駒たちが、将来競馬界を盛り上げてくれることを期待しましょう。

もう一度検索