エスラインギフ

株式会社エスラインギフ

岐阜県羽島郡岐南町に本社を構える株式会社エスラインギフは、日本国内で総合的な運送サービスを提供する企業です。親会社である株式会社エスライングループ本社の連結子会社として、グループの中核を担っています。主要な事業は貨物運送ですが、これに加えてスクールバスの運行業務を自治体や学校などから請け負う部門も有しており、多角的な事業展開を行っています。

沿革

会社の歴史は、1947年（昭和22年）に設立された岐阜合同産業株式会社に遡ります。翌1948年（昭和23年）には岐阜トラック株式会社へと商号を変更し、さらに1949年（昭和24年）には岐阜トラック運輸株式会社に改称されました。現在の社名である株式会社エスラインギフとなったのは、1972年（昭和47年）のことです。事業の拡大に伴い、1978年（昭和53年）には名古屋証券取引所へ上場を果たし、1980年（昭和55年）には同証券取引所の第二部に市場替えをしています。環境意識の高まりに対応し、2000年（平成12年）には本社および岐阜支店でISO 14001認証を取得するなど、環境マネジメントにも積極的に取り組んできました。

運送事業以外の分野では、地域に根ざした取り組みも見られます。2002年（平成14年）には岐南町からの委託を受け、町内巡回バスの運行業務を受託しました。また、2004年（平成16年）には岐阜競輪場へのファン感謝バスの運行業務も受託し、JR岐阜駅バスターミナルや岐阜バスターミナルと競輪場を結ぶ路線を運行していました（この運行には、かつて岐阜市営バスで使用されていた車両が一部活用されたとされています）。

会社組織の変革も行われています。2006年（平成18年）には、それまでの法人が純粋持株会社体制へ移行し、社名を株式会社エスラインに変更しました。これに伴い、事業会社として新たに株式会社エスラインギフが設立され、現在の体制となりました。しかし、バス運行事業については変化がありました。2008年（平成20年）には岐阜競輪場ファンバスの運行から撤退し、業務をドライビングサービスに移管。さらに、2009年（平成21年）には岐南町巡回バスの廃止に伴い、受託業務を解除するなど、バス事業の規模は縮小しています。

事業の特徴とその他の情報

株式会社エスラインギフのシンボルマークには、荷物をくわえたツバメが使用されています。これは、ツバメが素早く荷物を運ぶイメージを象徴していると考えられます。

過去には、取り扱い店に「スワロー急便 110番2」という特徴的な看板が掲げられていた時期がありました。「110番2」という数字は、当時の電話番号の末尾4桁が1102だったことに由来しています。しかし、1980年代には、この看板を見て警察の緊急通報用電話番号である110番に誤って電話をかけ、荷物の集荷や配達を依頼するという混同事例が相次いで発生しました。このトラブルを受けて、看板は段階的に撤去されていったというエピソードが残っています。

また、物流事業の枠を超えたサービスとして、一部の家電量販店（例えばコジマなど）と提携し、購入された家庭用電化製品の配送だけでなく、現場での組み立てや設置、初期設定といった付帯サービスも提供しています。これにより、顧客に対してワンストップのサービスを提供し、利便性を高めています。

事業拠点としては、本社のある岐阜県を中心に全国にネットワークを展開しています。特に、福岡県内に設けられている支店は、株式会社エスラインギフの事業所です。

なお、北海道を中心に「スワロー特急便」という類似した名称で物流サービスを展開している札樽自動車運輸株式会社とは、事業内容や名称は似ていますが、資本的、人的な関係は一切ありません。

（参照：株式会社エスラインギフ 公式ウェブサイトなど）

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