エドゥアルド・フランシスコ・ダ・シウヴァ・ネト

ドゥドゥ：ファヴェーラからKリーグ得点王へ、そして悲劇の転落

エドゥアルド・フランシスコ・ダ・シウヴァ・ネト、愛称ドゥドゥ。1980年2月2日生まれのブラジル出身の元プロサッカー選手である。華麗なプレーでKリーグを席巻し、得点王に輝いた彼のキャリアは、数々の転機と、そして最終的には大きな悲劇によって幕を閉じた。

ドゥドゥはブラジルのリオデジャネイロ郊外、貧困地区ファヴェーラで生まれた。幼少期からサッカーに才能を示し、MFとしてキャリアをスタートさせる。しかし、ヴィトーリアのトニーニョ・セレーゾ監督との出会いが彼の運命を大きく変える。セレーゾ監督の指導の下、FWに転向したドゥドゥは、持ち前の得点感覚を活かし、頭角を現し始める。

その後、スウェーデンでのプレーを経て、2004年、ドゥドゥは韓国のKリーグ、城南一和天馬へ加入。ここで、彼は韓国でのキャリアをスタートさせる。城南ではブラジル人FWモタと強力なコンビを組み、圧倒的な攻撃力を発揮。その活躍は、FCソウルへの移籍、そして城南への復帰というキャリアの転換点にもつながった。4年間の韓国生活の中で、ドゥドゥは韓国サッカー界に大きな足跡を残す。特に2008年には、15得点を挙げてKリーグ得点王の栄冠に輝く。同年には、Kリーグ選抜の一員としてJOMO CUPにも参加し、日本でもその名を轟かせた。

しかし、2008年シーズン終了後、ドゥドゥは城南を退団。2009年にはトンベンセFCに所属するも、同年7月、韓国時代からの縁で、張外龍監督率いるJリーグの大宮アルディージャへ移籍。しかし、大宮での活躍は期待外れに終わる。2010年8月、自身の希望により選手登録抹消。その後はフィゲイレンセFCへ期限付き移籍するも、6月19日、ドゥドゥが運転する車が交通事故を起こし、同乗者3人が死亡するという痛ましい事故が発生した。警察の捜査により、ドゥドゥが無免許運転で飲酒運転をしていたことが判明。逮捕され、大宮アルディージャとの契約も解除された。

この事故を境に、ドゥドゥのサッカー選手としてのキャリアは事実上幕を閉じた。その後もいくつかのブラジルのクラブに所属していた記録が残るものの、Kリーグでの輝かしい活躍とは対照的な、悲劇的な最期となった。

ドゥドゥのキャリアは、才能と努力で貧困から抜け出し、Kリーグの頂点に上り詰めた奇跡のような物語である一方、無責任な行動によって自らの人生を断ち切った、大きな教訓を私たちに残す物語でもある。ファヴェーラで育ち、世界を舞台に活躍した彼の物語は、スポーツ界における成功と失敗、そして責任の重さを改めて考えさせる、多くの示唆に富むものである。

所属クラブ

1999年 - 2001年：ECヴィトーリア
2002年：グアラニFC
2002年：ボタフォゴ-RJ
2003年：カルマルFF
2004年：アメリカ-RJ
2004年：クルゼイロEC
2004年 - 2006年：城南一和天馬
2006年 - 2008年：FCソウル
2008年：城南一和天馬（期限付き移籍）
2009年：トンベンセFC
2009年7月 - 2010年8月：大宮アルディージャ
2011年：フィゲイレンセFC（期限付き移籍）
2011年：ドゥケ・デ・カシアスFC
2012年：ボアヴィスタSC
2012年：CAブラガンチーノ（期限付き移籍）
2013年：グアラニFC
2013年：ロンドリーナEC
2014年：ボンスセッソFC
2015年：ノヴァ・イグアスFC
2015年：リオ・ブランコAC
2016年：AAポルトゥゲーザ

個人タイトル

2008年：Kリーグ得点王（15得点）

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