エドワード・ベーコン (1786年没)

エドワード・ベーコン：イギリスの弁護士、政治家

エドワード・ベーコン（Edward Bacon、1712年頃 - 1786年）は、18世紀のイギリスにおいて、弁護士および政治家として活動しました。1748年から1784年までの長きにわたり、庶民院議員を務めました。

生い立ちと家族

ベーコンは、ノーフォーク州アーラムのウォーラー・ベーコンの息子として生まれました。1731年にグレイ法曹院に入学し、法曹界への道を歩み始めます。1734年に父親が亡くなると、アーラム・ホールを相続しました。1738年には弁護士としての資格を取得し、1742年9月4日には、シティ・オブ・サウサンプトン出身のエリザベス・ナイトと結婚しました。

政治家としての経歴

ベーコンの父親は、1705年から1734年までと1739年にシティ・オブ・ノリッジの選出議員を務めており、ベーコン自身も、街のホイッグ党議員に対抗するトーリー党議員として立候補を依頼されました。ホレス・ウォルポールの計らいにより、1742年にイギリス議会キングズ・リン選挙区選出の国会議員として政界入りを果たし、1747年イギリス総選挙までその職を務めました。その後、1748年4月21日に行われた補欠選挙において、ウォルポールの利権行使によりイギリス議会キャリントン選挙区の国会議員として復帰しました。1750年にはスチュワード・オブ・ノリッジ、1752年には判事を務め、1783年までその地位を全うしました。

1754年には再度ノリッジ選挙区での立候補を要請されましたが、1754年総選挙におけるイギリス議会ニューポート選挙区の議席をベーコンに提供したペラムに配慮する形で、この要請を辞退しました。1755年には法曹院の学長に就任。ウォルポールが貴族階級に出世したことで、1756年6月25日に行われた補欠選挙においてイギリス議会ノリッジ選挙区の国会議員に選出されました。基本的人権委員会の委員長にも就任し、1758年から1770年まで委員長を務めました。1759年12月には貿易卿となり、仕事に熱心に取り組み、その間の委員会の出席率は80%近くに及びました。1765年まで委員長職を務め上げました。

1761年総選挙では、ベーコンとハーボードは2人のノリッジ参事会員と議席を争いましたが、敗北しました。1765年以降は公職に就くことはありませんでした。1768年総選挙で再度ノリッジ選挙区選出の議員に復帰し、1774年総選挙には無投票で復帰しました。1780年総選挙では大接戦の末、辛うじて議席を守り抜きました。1781年、イングリッシュ・クロニクルは彼に関する記事で、「エドワード・ベーコンは…聡明で感性の鋭い人物である上に複雑な委員会運営に完全に精通しており、商業情報のあらゆる分野においても熟達している。俗に彼は「こだわり屋」と呼ばれているが、この呼称は彼の知覚の範囲内にあるあらゆる主題に対して根気強い注意力を払うという目的を伝えるための無愛想な表現に過ぎないため、寧ろ褒め言葉として機能すべきであろう。ノース卿への愛着さには揺るぎがなく、当然のことながらベーコンは国会内においてのベーコン卿の友人である」と評しました。

引退と晩年

重病により国会に出席できなかったため、1780年以降に彼が国会で投票を行ったという記録は残されていません。1783年12月には、「ベーコン氏は重病となり国会に出席できないため、それほど長く生きられないだろう。再びここに戻ってくるという望みは叶えられまい」と言われたと伝えられています。

1784年総選挙には立候補せず、政界を引退しました。ベーコンは立派で自立心と勤勉さを持ち合わせていましたが、議員在職中は委員会活動が中心で、主要な議論で発言することは稀でした。

1786年3月12日に亡くなり、アーラム教会に埋葬されました。夫妻に子供はいませんでした。

人物評

エドワード・ベーコンは、目立つ存在ではありませんでしたが、誠実で勤勉な政治家でした。特に、委員会活動を通じて地元の利益を代弁し、商業情報に精通していたことが評価されています。

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