エナガ科

エナガ科（Aegithalidae）は、スズメ目に分類される鳥類のグループです。この科には、愛らしい姿で知られるエナガが含まれています。エナガ科の鳥たちは、ユーラシア大陸に広く分布していますが、ヤブガラという種だけは北米大陸に生息しています。

系統と分類

エナガ科は、鳥類の系統分類において、ウグイス上科に位置づけられています。この上科の中で、エナガ科はメボソムシクイ科やウグイス科と比較的近い関係にあると考えられています。かつてはウグイス科に分類されていたフジイロムシクイ属が、現在ではエナガ科に移されています。この変更は、近年の分子系統学的研究によって、より正確な系統関係が明らかになったことによるものです。

属と種

国際[[鳥類学会議]]（IOC）の分類によれば、エナガ科には4つの属と13の種が認められています。

エナガ属（Aegithalos）
エナガ Aegithalos caudatus（Long-tailed Tit）: 日本でもおなじみの、長い尾が特徴的な鳥です。
Aegithalos glaucogularis（Silver-throated Bushtit）: かつてはエナガの一亜種とされていましたが、独立種として分類されています。
ホオジロエナガ Aegithalos leucogenys（White-cheeked Tit）: 顔の白い模様が特徴です。
ズアカエナガ Aegithalos concinnus（Black-throated Tit）: 頭部が赤褐色の美しい鳥です。
ノドジロヤマガラモドキ Aegithalos niveogularis（White-throated Tit）: 喉の白い模様が特徴です。
ヤマガラモドキ Aegithalos iouschistos（Rufous-fronted Bushtit）: 額が赤褐色をしています。
Aegithalos bonvaloti（Black-browed Bushtit）
Aegithalos sharpei（Burmese Bushtit）: A. bonvalotiから分離されました。
ギンガオエナガ Aegithalos fuliginosus（Sooty Bushtit）: 顔が灰色をしています。
フジイロムシクイ属（Leptopoecile）
フジイロムシクイ Leptopoecile sophiae（White-browed Tit-warbler）: 紫がかった美しい体色をしています。
カンムリムシクイ Leptopoecile elegans（Crested Tit-warbler）: 頭部の冠羽が特徴です。
Psaltria属
ジャワエナガ Psaltria exilis（Pygmy Tit）: インドネシアのジャワ島に生息しています。
Psaltriparus属
ヤブガラ Psaltriparus minimus*（American Bushtit）: 北米に生息する唯一のエナガ科の鳥です。

これらの種は、それぞれ異なる特徴を持ち、異なる環境に適応しています。エナガ科の鳥たちは、その愛らしい姿や行動で、多くの人々を魅了しています。特に、エナガは日本でも親しまれており、冬には群れで行動する様子が観察できます。

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