エピオルニス科

エピオルニス科について

エピオルニス科（Aepyornithidae）は古顎類に属する巨大な飛べない鳥類の科で、マダガスカルに生息していました。この種は紀元後1000〜1200年頃に絶滅してしまいましたが、その大きさや特徴から非常に注目されています。英語では「Elephant bird」と呼ばれています。エピオルニス科は、Mullerornis属、Vorombe属、エピオルニス属（Aepyornis）から構成されており、これによりエピオルニス目（Aepyornithiformes）を形成しています。

進化と系統

エピオルニス科の鳥は地理的にダチョウに近いものの、現存する鳥類ではニュージーランドに生息するキーウィが最も近縁とされています。このことは、エピオルニス科がゴンドワナ大陸の分裂過程ではなく、比較的最近の飛行する祖先からの進化に由来する可能性を示唆しています。特に、2018年にはVorombe titanが発見され、体重が730kg、体高が3mに達したことが報告され、これにより世界最大の鳥類という新たな記録が更新されました。なお、このVorombe titanは、はるかに古い化石鳥であるDromornis stirtoniよりもわずかに大きかったことが確認されています。

体の特徴

エピオルニス属は、体高が3mに達し、体重は350kgから500kgとされていました。そして、Vorombe titanについての発見ではこの種が最大730kg、最も重い鳥として認識されています。近年の研究では、Aepyornis属の体重上限が540kgから730kgに更新され、いかにこの種が驚異的なサイズであったかが示されています。

種の分類

エピオルニス属には10種から11種の名前が挙げられていますが、実際の分類や有効性には議論の余地が残っています。中には全て同じ種であると考える研究者もいます。一方で、Mullerornis属には3種が記載されており、2018年の研究では、エピオルニス科全体が4種であるとの見解が示されています。この中にはエピオルニス属から2種、Mullerornis属から1種、そしてVorombe属から2種が含まれています。

詳細種の紹介

エピオルニス目（Aepyornithiformes）の分類は以下のようになります:

• - エピオルニス科（Aepyornithidae）

- エピオルニス属（Aepyornis）
- Aepyornis hildebrandti (Hildebrandt's elephant-bird)
- Aepyornis maximus (Giant elephant-bird)
- Mullerornis属（Mullerornis）
- Mullerornis modestus (Betsile/robust elephant-bird)
- Vorombe属（Vorombe）
- Vorombe titan

また、エピオルニス類に近縁と考えられる分類群も存在し、Eremopezus（始新世の北アフリカ）やカナリア諸島の未記載分類群、さらには新第三紀のユーラシアの種を含めると、エピオルニス目にはさらに多様な種が存在していた可能性があります。

このように、エピオルニス科はその大きさや生態において独特の存在であったことがわかります。絶滅した時期や背景には多くの研究が寄せられており、古代の生態系における役割を解明するための探求が続いています。

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