エルンスト (バイエルン公)

エルンスト (上バイエルン＝ミュンヘン公)

エルンスト（1373年 - 1438年7月2日）は、上バイエルン＝ミュンヘン公ヨハン2世の長男として生まれました。彼はヴィルヘルム3世の兄であり、神聖ローマ皇帝ヴェンツェルの妃ゾフィーの兄でもあります。

生涯

1373年、エルンストはヨハン2世とゲルツ伯マインハルト6世の娘カタリーナの間に誕生しました。1397年に父が亡くなると、弟のヴィルヘルム3世と共に領地を相続しますが、伯父である上バイエルン＝インゴルシュタット公シュテファン3世が領土を奪おうとしたため、対立が生じます。この対立はミュンヘン市民の暴動にまで発展しました。

最終的には、プファルツ選帝侯ループレヒト3世の仲介により、エルンストとヴィルヘルム3世の領有が認められ、暴動も鎮圧されました。1414年には、従兄弟である下バイエルン＝ランツフート公ハインリヒ16世とインコ同盟を結び、もう一人の従兄弟であるルートヴィヒ7世（シュテファン3世の子）と争いました。

1421年以降、争いは激化し、翌1422年に起こったアリング近郊での戦いでエルンストが勝利を収めます。1425年に遠縁にあたる下バイエルン＝シュトラウビング公ヨハン3世が亡くなり、シュトラウビング＝オランダ家が断絶すると、1427年にエルンスト兄弟は遺領のシュトラウビング部分を獲得しました。

1429年、プレスブルクの仲裁により、ヨハン3世の遺領はルートヴィヒ7世、ハインリヒ16世、そしてエルンストの間で正式に分割されました。エルンストはシュトラウビング、ミッテルフェルス、ハイダウ、ボーゲンの町および地方裁判所、レーゲンスブルクのユダヤ人後援、公爵裁判所、造幣局を除く全ての権利を獲得しました。

晩年、エルンストは息子のアルブレヒト3世と結婚問題で対立します。アルブレヒト3世が密かに結婚したアグネス・ベルナウアーを、1435年にドナウ川のシュトラウビングに近い場所で溺死させるという悲劇を起こしました。しかし、同年11月には和睦し、アルブレヒト3世が別の女性と結婚することで事態は収束しました。1438年にエルンストは亡くなりました。

家族

1395年、ミラノ僭主ベルナボ・ヴィスコンティの娘エリザベッタ・ヴィスコンティと結婚しました。

アルブレヒト3世（1401年 - 1460年） - 上バイエルン＝ミュンヘン公
ベアトリクス（1403年 - 1447年） - ツェリェ伯ヘルマン2世の子ヘルマン3世と結婚後、プファルツ＝ノイマルクト公ヨハンと再婚。
エリーザベト（1406年 - 1468年） - ユーリヒ＝ベルク公アドルフと結婚後、ハッソー・フォン・ライニンゲンと再婚。
アマーリエ（1408年 - 1432年）

参考文献

(参考文献リストは省略)

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