エヴィア県

エヴィア県は、ギリシャの中央ギリシャ地方に属し、エーゲ海に浮かぶエヴィア島とその周辺の島々、本土の一部から構成される行政区です。県都はハルキダで、エヴィア島はギリシャで2番目に大きな島として知られています。県全体の面積は4,167.449km²、人口は約21万5千人です。

地理

エヴィア県は、中央ギリシャ地方の東部に位置し、エヴィア島、スキロス島、および周辺の小島と本土の一部からなります。エヴィア島は南北に細長く、約150kmにわたって伸びています。島の西側はエヴィア湾で本土と隔てられており、最も狭いエヴリポス海峡では幅が160mにまで狭まります。この海峡を境に、南側を南エヴィア湾、北側を北エヴィア湾と呼びます。

エヴィア島は山がちな地形であり、最高峰はディルフィス山（1,745m）、南端にはオーヒ山（1,398m）がそびえます。スキロス島はスポラデス諸島に属し、最高峰はコヒラ山（792m）です。

主要な都市

県都ハルキダは、エヴィア島の中部に位置し、県内最大の都市です。エヴリポス海峡に面し、本土とは橋で結ばれています。ハルキダの市街地は、北のネア・アルタキや対岸のドロシアと連続しています。その他、エヴィア湾沿いにはヴァシリコ、エレトリア、プサフナなどの都市が点在し、西北部にはイスティエア、東南部にはカリストス、中央部エーゲ海側にはキミといった町が形成されています。

人口3,000人以上の主要な都市・集落は以下の通りです。

ハルキダ（Χαλκίδα）: 53,584人
ネア・アルタキ（Νέα Αρτάκη）: 8,646人
ヴァシリコ（Βασιλικό）: 6,504人
プサフナ（Ψαχνά）: 5,766人
アリヴェリ（Αλιβέρι）: 5,140人
カリストス（Κάρυστος）: 4,960人
アマリントス（Αμάρυνθος）: 4,141人
イスティエア（Ιστιαία）: 4,125人
ドロシア（Δροσιά）: 4,007人
エレトリア（Ερέτρια）: 3,156人
キミ（Κύμη）: 3,037人

歴史

エヴィア県は、古代から重要な地域であり、多くの歴史的な出来事の舞台となってきました。この地域には、古代ギリシャの遺跡や中世の要塞などが残されており、歴史愛好家にとっても魅力的な場所です。

行政区画

エヴィア県は、複数の自治体（ディモス）から構成されています。2010年のカリクラティス改革以前は、27の基礎自治体（ディモス、キノティタ）が存在していましたが、現在はそれらが統合され、より大きな自治体となっています。旧自治体は新自治体の行政区（ディモティキ・エノティタ）として再編されています。

県にはかつて郡（エパルヒア）がありましたが、2006年以降は法的な位置づけはなくなっています。かつての郡は以下の通りです。

ハルキダ郡
イスティエオティス郡
カリスティエア郡

交通

エヴィア島は、GR-77号線とGR-44号線の2つの主要な国道で南北に結ばれています。島と本土は2本の橋で結ばれており、最も狭いエヴリポス海峡には、可動橋の旧橋とハルキダ橋があります。

自動車道路
GR-44号線: ティーヴァ - スヒマタリ - ハルキダ - アリヴェリ - カリストス
GR-77号線: イスティエア - プサフナ - ハルキダ

鉄道は、アテネとテッサロニキを結ぶ幹線からハルキダまで支線が伸びています。

鉄道
ギリシャ国鉄（OSE）: ハルキダ - イノイ - アテネ

また、県内には複数の港湾があり、島嶼部との交通を担っています。

港湾
アイオ・カンポス港
ルトラ・エディプソス港
ネア・スティラ港
マルマリ港
カリストス港
キミ港

スキロス島にはスキロス空港があり、空路でのアクセスも可能です。

空港
スキロス空港

文化・観光

エヴィア県は、美しい自然景観と歴史的な遺産に恵まれ、多くの観光客を魅了しています。特に、エヴィア島の海岸線や山岳地帯はハイキングや海水浴に人気があり、ハルキダなどの都市には活気ある市場やレストランが軒を連ねています。

スポーツ

エヴィア県には、ハルキダBCというバスケットボールチームがあります。

著名な出身者

エヴィア県出身の著名人としては、医学者のゲオルギオス・パパニコロウが挙げられます。

エヴィア県は、自然、歴史、文化が調和した魅力的な地域であり、観光や生活の拠点として多くの人々に親しまれています。

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