エヴィスジーンズ

エヴィスジャパン株式会社の概要

エヴィスジャパン株式会社は、大阪市で山根英彦によって設立されたファッションブランドです。現在は滋賀県大津市を本社とし、釣りが趣味の創業者が琵琶湖の近くに移り住んだことがきっかけです。同社の代表作であるエヴィスジーンズは、特色あるペンキステッチとデニム素材の経年変化を活かした製品で、日本の高級ジーンズブランドの一翼を担っています。最近では香港の企業の傘下にあり、創業家は経営から退いています。

ブランドの成り立ちと成長

エヴィスは1991年にジーンズの専業ブランドとして始まりましたが、現在はスウェットシャツなどカジュアルウェア全般を展開する総合服飾ブランドに成長しています。創業者山根英彦は、1989年に大阪の古着店で勤務し、ビンテージジーンズの価格上昇を背景にレプリカジーンズの開発を始めました。彼は1991年に会社を立ち上げ、尻ポケットに白いカモメのアーチをペイントしたジーンズを発売しました。社名の「エヴィス」は、Levi'sの「L」を取り、神様の戎に由来しています。ジーンズが雑誌で紹介されると、人気が急上昇し、月に約2000本が売れ、自社工場を岡山に設けるまでに至りました。1990年代中頃には海外展開を開始し、有名人に着用されることにより国際的に認知されるようになりました。それからさらなる海外店舗開設が進み、2004年にはパリ、2005年にはロンドンに直営店をオープンします。

エヴィスジーンズの特徴

エヴィスジーンズはそのユニークなペンキステッチが特徴です。このペンキで描かれたマークは「カモメマーク」として知られ、ジーンズのヒップポケットのデザインの一部として位置付けられています。販売当初はこの独特なステッチが流行を呼び、次第にブランドのシンボルともなりました。カモメマークは大阪のシンボルである戎様に由来し、さまざまな技法が用いられています。ジーンズは太めのストレート型が主流で、1960年代のアメリカ製ジーンズを基にしています。素材はセルビッジ・デニムで、年月とともに風合いが変わるのが特徴です。また、初期のロゴは「EVIS」でしたが、リーバイスから指摘を受けた結果、現在の「EVISU」となりました。

韓国における模倣問題

韓国では、ウォルビ通商がエヴィスジーンズの模倣商品を製造販売し、問題となっています。これにより、年商50億円以上を稼ぐとの情報もあります。借用されたカモメマークやデザインは、品質が低く、明確に日本のエヴィスジーンズのコピーとなっています。このため、多くの顧客が混乱し、誤認を招いています。日本側は韓国のウォルビ通商を提訴し、法的な問題がないと主張していますが、ウォルビ側は独自のデザインであると反論しています。韓国エヴィスは国内に60店舗以上を構え、韓国のアイドルを広告モデルに起用するなど、強力な広報活動を展開しています。

現在の店舗と展開

現在、日本国内にはエヴィスの直営店が3店舗、関東に2店舗（東京都）、近畿に1店舗（大阪府）を展開しています。

その他の関連情報

エヴィスの成り立ちや展開は、韓国の知的財産権問題とも関連しており、ブランドの認知度や独自性を確保するための取り組みが求められています。

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