オクサナ・カザコワ

オクサナ・カザコワは、1975年4月8日、旧ソビエト連邦のレニングラード（現在のロシア・サンクトペテルブルク）に生まれました。4歳でスケートを始め、その才能を開花させました。ジュニア時代にはアンドレイ・モホフとペアを組み、1991年の世界ジュニア選手権ではソビエト連邦代表として4位入賞を果たしましたが、その後ペアは解散しました。ソビエト連邦崩壊後、カザコワはロシア所属となり、新たなパートナーを求めて試行錯誤を重ねます。

まず、ドミトリー・スハノフとペアを組み、1993年の世界選手権では15位、同年のNHK杯では4位という成績を残しましたが、このペアも短期間で解消されました。その後、1994年にアルトゥール・ドミトリエフと新たなペアを結成し、カザコワのキャリアは大きな転換期を迎えます。

1995-1996年シーズン、ISUグランプリシリーズ（当時はISUチャンピオンシリーズ）が創設され、カザコワ＆ドミトリエフ組はこれに参戦。1996年の欧州選手権では、初出場ながら見事優勝を飾り、その名を世界に知らしめました。続く1996-1997年シーズンには、ISUグランプリシリーズのスケートアメリカとラリック杯で優勝するなど、快進撃を続けました。しかし、1997年のロシア選手権では4位に終わり、1997年欧州選手権への出場は叶いませんでした。それでも、1997年世界選手権では3位となり、初の表彰台に上がりました。

長野オリンピックを控えた1997-1998年シーズン、ISUグランプリシリーズのスケートカナダで優勝を果たしましたが、NHK杯では途中棄権という不運に見舞われました。ISUグランプリファイナルへの出場は絶望的かと思われましたが、同じロシアのマリナ・エルツォワ＆アンドレイ・ブシュコフ組が欠場したため、繰り上がりで出場を果たし、3位入賞を果たしました。長野オリンピックの選考会となった1998年ロシア選手権では、マリナ・エルツォワ＆アンドレイ・ブシュコフ組、エレーナ・ベレズナヤ＆アントン・シハルリドゼ組に次ぐ3位となり、カザコワは自身初のオリンピック出場を決めました。

長野オリンピックでは、ショートプログラム、フリースケーティングともに1位となり、見事金メダルを獲得。カザコワ＆ドミトリエフ組の演技は、その美しさと力強さで多くの観客を魅了しました。オリンピック後、カザコワはアマチュアを引退し、プロフィギュアスケーターに転向。「チャンピオンズ・オン・アイス」などのアイスショーで活躍しました。現在は、フィギュアスケートコーチとして後進の指導にあたっています。カザコワの功績は、ロシアのフィギュアスケート界において、輝かしい歴史の一ページとして語り継がれています。

彼女の主な戦績は、アルトゥール・ドミトリエフとのペア時のものです。

1998年　長野オリンピック　金メダル
1997年　世界選手権　3位
* 1996年　欧州選手権　優勝

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