オクラホマ (戦艦)

アメリカ海軍 戦艦「オクラホマ」（USS Oklahoma, BB-37）

「オクラホマ」は、アメリカ海軍が建造したネバダ級戦艦の2番艦です。同型艦には「ネバダ」があり、両艦はアメリカ海軍における標準型戦艦の先駆けとなりました。特に、集中防御方式を初期に採用した戦艦として知られています。

特徴

「オクラホマ」は、蒸気タービンの代わりにレシプロエンジンを主機に採用した最後のアメリカ軍艦艇であり、そのために振動問題に悩まされました。また、建造当初は籠マストを備えていましたが、戦間期の改装で三脚檣に変更されました。

艦歴

建造と就役

1912年 10月26日にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工され、1914年 3月23日に進水、1916年 5月2日に初代艦長ロジャー・ウェルズ大佐の指揮下で就役しました。

第一次世界大戦から戦間期

大西洋艦隊に加わり東海岸で訓練航海に従事。第一次世界大戦中は、イギリス海軍の第6戦艦戦隊に組み込まれ、連合軍の船団警護に参加しました。終戦後、ウィルソン大統領の欧州訪問の警護も務めました。1927年から1929年にかけて近代化改修が行われ、その後カリブ海での艦隊演習、西海岸での作戦活動、士官候補生の訓練航海などに従事しました。1936年にはスペイン内戦勃発に伴い、アメリカ国民および避難民の救出活動を行いました。その後、太平洋艦隊に所属し、陸軍との共同作戦や予備役兵の訓練に従事しました。

真珠湾攻撃

1940年 12月6日からハワイ真珠湾を母港としていました。1941年 12月7日の真珠湾攻撃時、「オクラホマ」は戦艦列の南端に位置し、日本の雷撃隊の格好の標的となりました。複数本の魚雷が命中し、浸水により転覆しました。

真珠湾攻撃時の状況

攻撃当日、艦長のハワード・ダグラス・ボード大佐は艦を離れていました。「オクラホマ」は戦艦列の南端に位置しており、前方に給油艦「ネオショー」と戦艦「カリフォルニア」、右舷側に戦艦「メリーランド」、後方に戦艦「テネシー」と「ウェストバージニア」が停泊していました。
日本の第一次攻撃隊の雷撃により、左舷に多数の魚雷を受け、午前8時10分頃には横倒しとなり転覆しました。この攻撃で、20名の士官と395名の兵士が戦死または行方不明となり、多くの乗組員が艦内に閉じ込められましたが、英雄的な救助活動により32名が救出されました。

浮揚と喪失

真珠湾攻撃後、放置されていた「オクラホマ」は1943年に浮揚され、修理が試みられましたが、損傷が激しく再就役は断念されました。1944年 9月1日に除籍され、終戦後スクラップとして売却されました。1947年5月、アメリカ本土へ曳航中に嵐に遭遇し沈没しました。沈没場所は特定されていません。

真珠湾攻撃での喪失

真珠湾攻撃で完全に失われた大型艦艇は、「オクラホマ」、「アリゾナ」、「ユタ」の3隻でした。「オクラホマ」は第二次世界大戦の戦功で1個の従軍星章を受章しています。

登場作品

映画
『パール・ハーバー』（2001年）：真珠湾攻撃のシーンで転覆する様子が描かれています。

脚注

注釈

出典

参考文献

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国立国会図書館デジタルコレクション - 国立国会図書館
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外部リンク

US Navy Historical Center gallery - ウェイバックマシン
USS Oklahoma - Death of a Battleship (1916-1941)
Maritimequest USS Oklahoma BB-37 Photo Gallery
2003: Survivors dedicate Pearl Harbor USS Oklahoma Memorial highway
* 引き揚げ作業の様子 - Pathe News

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