オケロ・ピーター

オケロ・ピーター

ウガンダ出身の元プロボクサー、オケロ・ピーターは、本名をピーター・オケロといい、1974年6月19日に生まれました。主に日本を活動の拠点とし、緑ボクシングジムに所属。キャリア初期にはMG・ピーターというリングネームも使用しました。

来歴

1997年に日本へ渡り、北陸イシマルジムに入門。同年12月6日、福井県敦賀市でピーター・イシマルのリングネームでプロデビュー戦を行い、酒井公高を相手に勝利を収めました。

キャリアを積み重ねる中、1999年4月10日には岡山武道館でOPBF東洋太平洋ヘビー級王者トアキバ・タセファへの挑戦機会を得ましたが、判定で敗れ、これがプロボクサーとしての初めての黒星となりました。

2000年12月、緑ジムに移籍すると共に、リングネームをオケロ・ピーターへと変更します。この移籍が、彼のキャリアの重要な転換点となりました。

2001年3月31日、名古屋センチュリーホールで行われた空位のOPBF東洋太平洋ヘビー級王座決定戦に出場。トーン・フィソとの激闘を判定で制し、見事王座を獲得しました。

王座戴冠後、ピーターは同級のトップコンテンダーとして長期政権を築き上げます。2005年3月23日、後楽園ホールで行われたタイトルマッチでは、日本ボクシング史上初めてOPBFヘビー級王座に挑戦した高橋良輔を迎撃。高橋の果敢なアタックを退け、8度目の防衛に成功しました。

2005年6月11日には、活躍の場を海外にも求め、ドイツのケンプソンでサイナン・サミールサンの保持するWBCインターナショナルヘビー級王座に挑みましたが、判定で敗れました。

日本に戻ったピーターは、2006年4月15日、後楽園ホールでのOPBF王座防衛戦でボブ・ミロビックを判定で下し、9度目の防衛に成功。これにより、彼はOPBFヘビー級王座における日本人ジム所属選手としての最多防衛記録を樹立しました。

同年9月、世界最高峰の王座挑戦を見据え、保持していたOPBF王座を返上。11月11日にはリングネームを再びMG・ピーターへと変更しました。

そして2006年12月10日、ロシアのモスクワ、オリンピスキー・スポーツ・コンプレックスで、WBC世界ヘビー級王者オレグ・マスカエフへの挑戦が実現します。これは、日本のボクシングジムに所属する選手としては、史上初めてヘビー級の世界王座に挑戦するという歴史的な一戦でした。残念ながら、この試合は判定で敗れ、世界王座獲得はなりませんでした。

世界挑戦後、しばらくリングから遠ざかっていましたが、2009年7月5日にリングネームをオケロ・ピーターに戻して再起。名古屋国際会議場での楠ジャイロ戦で初回KO勝利を飾り、約2年7ヶ月ぶりのリング復帰戦を白星で飾りました。

その後も現役を続け、2010年5月8日には大阪で行われた名城信男対ウーゴ・カサレスのアンダーカードでローレンス・タウアサに6回KO勝利を収めましたが、この頃に緑ジムとの契約が終了したとされます。

緑ジムを離れてからも海外での試合を経験し、2011年4月17日にはインドネシアでアレックス・リーパイと対戦しましたが、3回KOで敗れています。

2012年には緑ジムに復帰。同年11月24日には中国でフレディ・ミラーとの試合で4回TKO勝利を挙げています。

2013年7月25日、日本ボクシング界で56年ぶりに復活した日本ヘビー級王座決定戦に出場するため、約3年ぶりに後楽園ホールのリングに上がりました。相手は藤本京太郎。注目の対戦でしたが、6ラウンドに2度のダウンを喫し、KO負けを喫しました。

キャリア最後の試合は2014年3月28日、中国の四川省遂寧市でエフゲニー・オルロフと対戦。しかし、9ラウンド途中に棄権負けとなり、現役生活に終止符を打ちました。

獲得タイトル

* 第13代OPBF東洋太平洋ヘビー級王座（9度防衛後返上）

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