オスカー・チャールストン

オスカー・チャールストン（Oscar McKinley Charleston、1896年10月14日 - 1954年10月5日）は、アメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリス出身の野球選手です。1910年代から1950年代にかけて、ニグロリーグで中堅手として活躍しました。左投げ左打ちで、走攻守三拍子揃った選手として知られ、その輝かしい実績から「ニグロリーグの伝説」と称されることもあります。

チャールストンの野球人生は、1910年頃、14歳または15歳でアメリカ陸軍に入隊し、フィリピンに派遣された際に始まったと言われています。そこで野球を始めたチャールストンは、帰国後の1915年に故郷のインディアナポリスの野球チームに外野手として加わりました。当時からその俊足は際立っており、前進守備を敷くほどでした。1916年にはシカゴ・アメリカン・ジャイアンツとのブラック・ワールドシリーズに出場し、所属チームを優勝に導く活躍を見せました。

彼のプレースタイルは、卓越した走力に加え、積極的な走塁と時に短気な性格が組み合わさり、多くの人を魅了しました。そのため、当時を代表する選手であるタイ・カッブと比較されることもありました。その後、いくつかのチームを渡り歩き、1920年のニグロ・ナショナル・リーグ創設時に、リーグを統括していたルーブ・フォスターの戦力均衡策に従い、インディアナポリスに復帰しました。1921年にはセントルイスに所属し、50試合で打率.426、79安打、10三塁打、14本塁打、28盗塁と、リーグトップの成績を5部門で達成しました。

その後、1924年と1925年にはイースタン・カラード・リーグのハリスバーグで選手兼監督を務め、1925年には打率.445で首位打者に輝きました。チームもリーグ2位に躍進しました。1930年には、スモーキー・ジョー・ウィリアムズ、ジュディ・ジョンソン、ジョシュ・ギブソンらと共にホームステッド・グレイズに所属しましたが、1932年にチームオーナーの意向でピッツバーグ・クロフォーズに移籍しました。ピッツバーグでは1938年まで在籍し、1933年から1935年にはニグロリーグの東西オールスター戦に3年連続で選出され、1935年には監督としてチームをニグロ・ナショナル・リーグ優勝に導きました。

1940年代以降は主にフィラデルフィア・スターズの監督として活躍する傍ら、1945年にはブランチ・リッキーが整備したマイナーリーグのスカウトとしても働いていました。1954年10月、インディアナポリス・クラウンズの監督在任中に脳卒中で倒れ、その生涯を閉じました。彼の功績は非常に大きく、1976年にはニグロリーグ特別委員会によってアメリカ野球殿堂入りを果たしました。

チャールストンの記録としては、ニグロリーグでの通算打率.353、メジャーリーグとの交流試合では53試合で打率.318、11本塁打を記録しています。1999年にはメジャーリーグベースボール・オールセンチュリー・チームにもノミネートされました。その活躍は、多くの野球ファンに記憶され、今なお語り継がれています。

参考資料

Baseballhalloffame.org（英語） – アメリカ野球殿堂による紹介
Negro League eMuseum
* NLBPA.com

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