オマール・シボリ

エンリケ・オマール・シボリの生涯と功績

エンリケ・オマール・シボリ（1935年10月2日 - 2005年2月17日）は、アルゼンチンのブエノスアイレス州出身の元サッカー選手および指導者であり、彼のキャリアは多くのサッカーファンに記憶されています。シボリはミッドフィールダーおよびフォワードとしてプレーし、「カベソン」という愛称で親しまれていました。

早期のキャリア

シボリはブエノスアイレス州北部の町、サン・ニコラス・デ・ロス・アロージョスで誕生し、1952年にCAリーベル・プレートとプロ契約を結びました。彼は1955年から1957年の間にチームを3年連続でリーグ優勝に導くなど、その技術と献身で早くから頭角を現しました。1956年にはアルゼンチン代表デビューを果たし、翌1957年にはコパ・アメリカで優勝し、大会最優秀選手賞を受賞するという快挙を達成しました。

ユヴェントス時代

シボリは1957年、その年の世界最高額の移籍金でイタリアのユヴェントスに移籍しました。クラブに移籍後もその活躍は続き、1957-58シーズンにはスクデットを獲得しました。シボリは8シーズンにわたってユヴェントスに在籍し、3回のスクデットと3回のコッパ・イタリアを制覇しました。特に1959-60シーズンには27得点を挙げ、得点王となりました。また、1961年にはサッカー界最高の栄誉であるバロンドールを受賞し、167得点を記録することで、同クラブの歴代得点ランキングでジャンピエロ・ボニペルティに次ぐ2位に立ちました。

ナポリへの移籍と引退

1965年にチーム内の不和を受けてナポリに移籍し、ここでも4シーズンを過ごし、1966年にはコッパ・デッレ・アルピを獲得しました。シボリの激しい気性は知られており、セリエAでの12シーズンで33回の退場処分を受けるという記録もあります。彼と同時期にセリエAでプレーした他のアルゼンチン人選手たちとともに、「醜顔の天使」や「死のトリオ」と呼ばれたことでも知られています。

代表キャリアと指導者としての活動

シボリはイタリア国籍を取得し、1962年のチリワールドカップではイタリア代表としてプレーしました。引退後は、アルゼンチンのクラブで監督を務め、1972年からはアルゼンチン代表の指揮を執ることになりました。彼はその時、後にアルゼンチンを代表するゴールキーパーとなるウバルド・フィジョールを初めて招集したことでも知られています。

影響力と遺産

2004年には、サッカー界の巨星ペレによって選ばれた偉大なサッカー選手100人の一人に選出されました。シボリはその功績と影響力から、多くのサッカーファンの心に残っています。

エンリケ・オマール・シボリは、2005年2月17日に膵臓の腫瘍により69歳で他界しましたが、そのキャリアと業績は今もなお、多くの人々に語り継がれています。

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