オムニバスプロモーション

株式会社オムニバスプロモーションについて

株式会社オムニバスプロモーションは、1963年8月に設立され、2017年まで音響制作の分野で活動していた会社です。設立者は斯波重治と水本完であり、最初は外画の吹き替え制作を行っていました。しかし、読売広告社との提携を通じてタツノコプロのアニメ作品の音響制作を始めると、次第にアニメ分野に特化した活動へと移行していきました。

この会社は、1984年に公開されたスタジオジブリの名作『風の谷のナウシカ』から、多くのジブリ作品の音響制作を手掛けました。1999年まで続いたこの期間には、『ホーホケキョ となりの山田くん』を含む数多くの名作が制作され、オムニバスプロモーションは日本のアニメ音響制作の重要な一翼を担っていました。また、1987年には、斯波と千葉繁の創作によって制作された映画『紅い眼鏡』も公開されています。

オムニバスプロモーションの音響制作においては、多くのスタッフが活躍しました。代表取締役の鈴木一実をはじめ、糠塚忠幸、桑原邦男、真山惠衣といったメンバーが名前を連ねていました。また、創業者の斯波重治や水本完、鳥海俊材、千葉繁、さらには内田誠など、他にも多くの有能なスタッフが在籍していました。

音響制作に使用していた録音スタジオには、かつて東京都港区芝公園にあったニュージャパンスタジオがあります。このスタジオは、歴史的なエピソードも多く、寺院の敷地内に所在するユニークな環境でした。ファンが多く集まる場所ともなっていましたが、1990年代までの利用で、その後の動向は不明です。もう一つのスタジオは、本社の地下に併設されていたレクイエムスタジオで、こちらも音響制作に利用されていました。

オムニバスプロモーションが関わった代表的な作品には、テレビアニメ『うる星やつら』『未来少年コナン』『ハクション大魔王』などがあり、劇場アニメでは『となりのトトロ』『魔女の宅急便』などが含まれます。OVAや吹き替え制作においても多くの実績を残しており、その幅広い制作活動が特徴的です。

会社の活動は、2013年に終了し、正式には2017年に解散しましたが、その作品群は今も多くのファンに親しまれ続けています。特に、再上映された『紅い眼鏡』の35mmフィルムが制作された際には、当時の影響力を再確認することができました。

株式会社オムニバスプロモーションは、1963年から2017年まで日本のアニメと映画における音響制作の重要な役割を担っており、その影響は今なお色あせることなく、多くの人々に記憶されています。

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