読売広告社

株式会社読売広告社について

株式会社読売広告社（YOMIKO ADVERTISING INC.）は、東京都港区に本社がある広告代理店です。1930年代に設立され、特にテレビアニメの制作や広告枠の買い付けで知られています。1946年に株式会社化され、現在の社名に変更されましたが、社名に「読売」の名があることから、読売新聞との関連を誤解されることもあります。実際には資本関係はありませんが、長年にわたり友好的な関係を築いています。

設立当初から不動産業にも精通しており、特に不動産やマンション販売に関する広告プロモーションのノウハウをもっています。しかし、近年の売上構成においては新聞広告の寄与は少なく、過去のデータでも1割強となっています。主な収入源はテレビ広告で、特にテレビアニメの広告枠の買い付けやプロデュースに特化しています。

1960年代からはアニメ制作に本格的に関与し、初めに手がけた作品がタツノコプロの『宇宙エース』です。これは1965年から1966年にかけて放送されました。その後も、タツノコプロによる多くの人気作品をプロデュースしてきました。特に1990年代までは、電通と競い合いながら旭通信社（現：ADKホールディングス）とシェアを持ち続けました。

長いキャリアの中で、読売広告社はアニメ制作以外にも様々なジャンルの番組制作や広告プロデュースに力を入れてきました。例えば、1987年から現在にかけて放送されている日本テレビ系『箱根駅伝』や、『まじかるハット』や『ちびまる子ちゃん』など、国民的な人気を誇る数々のアニメや実写作品の制作にも寄与しています。

特に社内のクリエイティブチームには多くの才能を抱え、数々のヒット作を生み出しています。例えば、元社長の岩切靖治は著名な作家とも交流し、映画制作プロダクション「ホネ・フィルム」を設立しました。

また、2003年には博報堂と大広との経営統合が進み、完全子会社となった結果、博報堂DYメディアパートナーズにメディア関連事業を移管しました。しかし、制作における社名は残されており、依然として作品クレジットには読売広告社の名が見られます。

現在、読売広告社はその広範なネットワークを生かし、広告代理業務を行うだけでなく、コンテンツ制作にも引き続き力を入れ、市場のニーズに応えて新たな価値を提供し続けています。内外の共同制作や新しいメディアへの挑戦など、今後の発展が期待される企業です。

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