オラシエ

オラシエ (Orašje)

オラシエは、ボスニア・ヘルツェゴビナ北部に位置する都市であり、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦のポサヴィナ県に属しています。ポサヴィナ県の県都としての役割も担っています。地理的には、サヴァ川の河畔に位置しており、川の対岸はクロアチアのジュパニャという都市です。

人口動態

以下に、オラシエにおける過去の人口構成のデータを示します。

1971年

総人口: 25,740人

クロアチア人: 19,354人 (75.19%)
セルビア人: 4,266人 (16.57%)
ムスリム人: 1,867人 (7.25%)
ユーゴスラビア人: 131人 (0.50%)
その他: 122人 (0.62%)

1991年

総人口: 28,211人

クロアチア人: 21,308人 (75.11%)
セルビア人: 4,235人 (14.92%)
ボシュニャク人: 1,893人 (6.67%)
ユーゴスラビア人: 626人 (2.20%)
その他: 305人 (1.07%)

オラシエ市部 (1991年)

総人口: 3,907人

ボシュニャク人: 1,843人 (47.17%)
セルビア人: 875人 (22.39%)
クロアチア人: 591人 (15.12%)
ユーゴスラビア人: 470人 (12.02%)
* その他: 128人 (3.27%)

これらのデータから、オラシエの人口構成は、クロアチア人が多数を占めていることがわかります。しかし、市部においてはボシュニャク人の割合が高くなっています。ユーゴスラビアという区分は、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国に属していた時代に用いられていた民族区分です。1991年の国勢調査後、ユーゴスラビアは解体に向かい、民族構成にも変化が見られました。

オラシエは、サヴァ川を挟んでクロアチアと国境を接しているため、歴史的、文化的に多様な影響を受けています。近年では、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の影響から復興が進められており、多民族共生を目指した街づくりが進められています。

近年、オラシエはボスニア・ヘルツェゴビナにおける重要な交通拠点としての役割も担うようになり、周辺地域からの人口流入も増加傾向にあります。今後の発展が期待される都市の一つです。

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