ジュパニャ

クロアチアの都市ジュパニャ：歴史と文化が交差する場所

ジュパニャ（Županja）は、クロアチア東部のヴコヴァル＝スリイェム郡に位置する都市であり、基礎自治体です。スラヴォニア地方に位置し、サヴァ川を挟んでボスニア・ヘルツェゴビナと国境を接しています。この地域はジュパニスカ・ポサヴィナ地域（županjska Posavina）の中心地でもあります。

地勢と交通

ジュパニャは標高80mに位置し、交通の要衝として機能しています。A3高速道路がザグレブやベオグラードとジュパニャを結び、D55号線やヴィンコヴツィからの鉄道も利用できます。サヴァ川に架かる橋は、ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境を越える重要なルートです。近隣の都市としては、北にヴィンコヴツィ、西にスラヴォンスキ・ブロドがあり、ボスニア側にはオラシエやブルチコといった町があります。

歴史

ジュパニャという名前が最初に記録に登場したのは1528年、ハンガリー王国のラザルース地図における「大ザパナブラティア（Zapanablatia）」という名でした。村としての形成は15世紀に遡り、ヴコヴォ（現在のヴコヴァル）に属する西ジュパニエ・ブラトの村々と繋がりがありました。オスマン帝国からの解放後、ジュパニャはオーストリア＝ハンガリー帝国の支配下に入ります。1884年から1932年まで皮なめし工場が置かれ、その後都市化が進展しました。1962年から1991年までには約5万人が居住していましたが、1990年代前半のクロアチア紛争時には、クロアチア勢力側の第131ジュパニャ旅団が設立され、紛争中はセルビア勢力による1万を超える砲撃を受けました。1992年に市としての地位を得て、1995年12月31日にはボスニア・ヘルツェゴビナの国境管理権が米軍からNATOの和平履行部隊に移管されました。オーストリア＝ハンガリー帝国時代には、国境地帯を監視するための監視塔が建てられましたが、現存する唯一のものが博物館として残されています。ジュパニャは市場町として発展し、鉄道の終点でもありました。

人口構成

2001年の国勢調査によると、ジュパニャの人口は13,775人であり、そのうちクロアチア人が96.45%を占めています。

クロアチア人 - 96.45%
セルビア人 - 0.84%
ボスニア人 - 0.35%
アルバニア人 - 0.19%
ハンガリー人 - 0.10%
その他 - 2.07%

出身者

ジュパニャ出身の著名な人物としては、サッカー選手のダリオ・ジュパリッチがいます。

外部リンク

* Službene stranice Županje

ジュパニャは、その豊かな歴史と文化、そして交通の要衝としての役割を通じて、クロアチアの発展に貢献してきました。紛争の歴史を乗り越え、多様な民族が共存するこの都市は、今後もその魅力を発揮し続けるでしょう。

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