オリンピックショウ 地上最大のクイズ

日清オリンピックショウ 地上最大のクイズ：1960年代を熱狂で彩ったクイズ番組

1962年11月13日から1965年5月25日まで、フジテレビ系列で放送された『日清オリンピックショウ 地上最大のクイズ』。この番組は、東京オリンピック開催2年前というタイミングで始まり、日清食品の一社提供により毎週火曜日のゴールデンタイムに放送された、当時としては破格のクイズ番組でした。100人の出場者と100万円という高額賞金は、多くの人々の注目を集め、大きな話題となりました。

番組の構成とルール

番組の最大の特徴は、その独特のセットとクイズ形式です。セットの中央には、聖火リレーのコースを模した階段状の構造物が設置され、クイズが進むごとに階段が点灯していく演出が用いられました。出場者たちは、階段の両側に設けられたひな壇席に座り、クイズに挑戦しました。

クイズは全部で15問。最初は全員参加の○×クイズで、1問正解するごとに階段を上っていく形式でした。11問目からは、勝ち残った出場者が三択クイズに挑戦。1問正解ごとに2万円の賞金が加算され、間違えると失格という、手に汗握る展開が繰り広げられました。全15問正解すれば、優勝となり、大量の紙吹雪が舞う中、100万円の賞金とチキンラーメン1年分が贈呈されました。

クイズの舞台は、アテネから始まり東京で終了する聖火リレーのルートを模したものでした。ルートは2パターン存在し、最初はアテネ、イスタンブール、ベイルート…といった西南アジアから東アジアへと続くルート、後にオリンピアから始まるルートが用いられました。各都市は、セットの階段上の位置に表示されていました。

華やかな演出と豪華ゲスト

番組のオープニングでは、東京オリンピックのテーマソング「この日のために」に合わせて、五輪の輪を持ったダンサーが華麗なパフォーマンスを披露しました。また、各界の著名人がゲストとして出演し、番組を盛り上げました。

当初は東京オリンピックの閉幕とともに終了予定でしたが、高い人気を博したため、閉幕後も約7ヶ月間放送が延長されました。東京オリンピック開催期間中には、『日清ジェットショー 地上最大のクイズ』とタイトルを変え、クイズの舞台を世界15都市に変更。賞品には世界一周旅行が加わり、さらに豪華な内容となりました。

番組のその後と影響

1965年5月25日の放送をもって終了しましたが、その人気は長く記憶に残り続けました。1967年には特別番組として復活し、1988年、1996年にはフジテレビの記念番組の中で、番組を再現する企画が放送されました。

『日清オリンピックショウ 地上最大のクイズ』は、高額賞金、独特のセット、そしてハイレベルなクイズ問題など、様々な要素が絡み合い、大きな話題を呼んだ番組でした。100人の出場者という大規模な企画も、後のクイズ番組に大きな影響を与えました。この番組は、1960年代のテレビ界を代表する名作として、現在も語り継がれています。当時100万円という賞金は、現在の価値に換算すると2000万円を超えるといわれており、そのインパクトは計り知れません。番組は、公正取引委員会の規制がかかる前の時代であったため、賞金と海外旅行を同時に獲得することが可能だったことも、注目に値します。

番組スタッフには、構成に加藤文治氏、音楽に溝上日出夫氏、演出に田中時英氏など、そうそうたるメンバーが名を連ねていました。

放送局はフジテレビをキー局に、仙台放送、北陸放送、東海テレビ、関西テレビ、日本海テレビ、広島テレビ、山口放送、四国放送、九州朝日放送（のちのテレビ西日本）、熊本放送など、多くの系列局で放送されました。

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