熊本放送

株式会社熊本放送

株式会社熊本放送（くまもとほうそう、英: RKK Kumamoto Broadcasting Co., Ltd.）は、熊本県を放送対象とする中波（AM）放送とテレビジョン放送を行う特定地上基幹放送事業者です。略称はRKKであり、そのルーツは1961年（昭和36年）までの社名「ラジオ熊本」に由来しています。

概要

RKKは、TBS系のJNN系列に属するテレビ局であり、ラジオはJRN及びNRN系列のクロスネットを展開しています。系列新聞は熊本日日新聞（ニュース名は「熊日ニュース」）であり、ラジオのコールサインはJOBF、テレビ局のコールサインはJOBF-DTVです。さらに、予報業務許可事業者としても知られています。

テレビ放送は、佐賀県や長崎県の一部、福岡県の筑後地方、さらには大分県、宮崎県、鹿児島県の一部にまで電波を届けています。ラジオ放送は夜間にも西日本全域で受信可能ですが、一部地域では聴取が難しいケースもあります。

歴史と変遷

RKKの歴史は1951年にさかのぼり、1940年代から1950年代中頃にかけて日本国内での民間放送局の開設が相次ぐ中、熊本にもラジオ局設立の構想が持ち上がりました。1953年には、伊豆富人社長が「郷土熊本の産業・文化の向上」を目指してラジオ局の設立を提案し、1953年10月1日に正式に開局しました。

テレビ放送は1959年から始まり、アナログテレビ送信所は同年4月1日から運用されています。その後、1961年に社名を「株式会社熊本放送」に変更し、1965年にはJRNに加盟する等、着実に発展してきました。

RKKは、開局以来、デジタル化や新しい技術導入にも積極的に取り組んできました。アナログテレビ放送は2011年に終了し、それ以降は地上波デジタルテレビ放送に移行しました。ラジオでもインターネットを活用した放送が行われるなど、時代の流れに対応しています。

ブランドとロゴ

RKKのブランドは、2023年4月1日に開局70周年を迎える際、新しいロゴマークとともに刷新されました。この新しいブランドロゴは、企業の使命感を表現したものとして注目されており、心地よい色合いの「フュージョングリーン」が特徴です。また、キャッチコピーには「それ、超えていこう。」が採用され、より強いメッセージが込められています。

所在地と施設

株式会社熊本放送の本社は、熊本市中央区山崎町に位置しています。社屋は森鷗外の小説「阿部一族」で有名な侍屋敷跡に建てられました。1953年に設立した際は熊本日日新聞社本社にてスタートし、1959年に現在地へ移転しました。1999年には新社屋が完成し、これまでの建物も事務所として使用されていましたが、現在は取り壊されたため、現存していません。

支社とイベント

RKKの支社は東京、大阪、福岡にあり、それぞれ地域に根ざした報道や業務を行っています。また、RKKは地元の文化やスポーツイベントにも深く関わり、様々な地域イベントを主催しています。特に「RKKまつり」は多くの来場者を集める人気イベントで、2023年には14万人を超える来場者を記録しました。

結び

株式会社熊本放送は、その長い歴史と地域貢献を重んじ、これからも熊本県民に愛される放送局であり続けることを目指しています。新しい技術に対応しつつ、地域とのつながりを大切にした放送を行う姿勢は、今後の展開にも期待が寄せられています。

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