オルディネス

オルディネス：2020年の宇宙戦争と復讐の物語

1991年、ハドソンよりPCエンジンSUPER CD-ROM²用ソフトとして発売された『オルディネス (Aldynes)』は、その美しいグラフィックと高い難易度で知られる横スクロールシューティングゲームです。プレイヤーはヒロコ＝A＝FOXとなり、宇宙から侵略してきた未知の敵と戦い、恋人を殺害した敵への復讐を果たすため、超兵器「SDE-201 オルディネス」を操縦します。

地球を襲う脅威と、絶望からの反撃

西暦2020年、地球は宇宙からの侵略者によって襲撃を受けます。国際連合はNASA-X計画を発動、新型戦闘機「SWA-402 オルテガ」を投入して反撃を試みますが、オルテガ部隊は全滅。この戦いで恋人を失ったヒロコは、NASAが極秘裏に開発し封印していた万能型強襲戦闘機「SDE-201 オルディネス」を発見します。

オルディネスは、エネルギーバルカン、集束レーザー、屈折偏向レーザー、拡散レーザー、ワイドレーザーなど、宇宙空間での戦闘を想定した多様なレーザー兵器を装備。さらに、攻防一体のバリア「レイ・シールド」や、敵弾を防ぐ多機能オプション「シャトル」も備えた、まさに超兵器と言える機体です。

緻密なグラフィックと奥深いゲーム性

『オルディネス』は全7ステージで構成されており、アイテム収集によるパワーアップ要素も取り入れられています。スピードアップやパワーアップに加え、ショットの変更、最大4つまで装備可能なシャトル、そしてレイ・シールドの展開など、多彩なシステムが用意されています。シャトルはマニュアル、オート、シャトル・ローリングの3つのモードから選択でき、戦術的な幅を広げます。

ゲームの最大の特徴は、PCエンジンSUPER CD-ROM²の性能を最大限に活かした、緻密で滑らかなグラフィックです。巨大な敵キャラクターもスムーズに動き回り、その迫力ある演出はプレイヤーを圧倒します。また、横スクロールシューティングでありながら、3Dのような奥行きのある攻撃表現も取り入れられており、斬新な印象を与えます。

高難易度と、それを支える独特の雰囲気

しかし、『オルディネス』は高い難易度で知られています。敵の出現パターンや攻撃は容赦なく、特に初見では苦戦を強いられるでしょう。パターンを覚え、適切な戦略を立てることが攻略の鍵となります。

一方で、ゲーム全体からは重厚感のある雰囲気を感じ取ることができます。渋く落ち着いたトーンの演出、個性的なキャラクターデザイン、そして独特のゲームシステムは、他のシューティングゲームとは一線を画す魅力を持っています。開発には『R-TYPE』シリーズで知られるアイレム出身のスタッフも参加しており、その経験と技術が『オルディネス』のクオリティを支えています。

各方面からの評価

『オルディネス』は、ゲーム誌においても高い評価を得ています。『ファミコン通信』ではクロスレビューで25点、『マル勝PCエンジン』では27点、『PC Engine FAN』では19.56点を獲得。特に『PC Engine FAN』では、巨大な敵キャラクターの描写に関して高い評価が与えられました。『月刊PCエンジン』では平均86点という高得点を記録し、そのグラフィックやゲーム性、難易度などが絶賛されています。一方で、『懐かしゲーム機大百科 PCエンジン完全ガイド 1987-1999』では、難易度が高すぎる点を指摘する意見も見られます。

伝説に残る、復讐の物語

『オルディネス』は、美しいグラフィック、奥深いゲーム性、そして高い難易度という、相反する要素が見事に融合した作品です。もしあなたが、挑戦的なシューティングゲームを探しているなら、この伝説的な作品にぜひ挑戦してみてください。かつてないほどの達成感と、忘れられないゲーム体験があなたを待っています。

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