オーソライズド

オーソライズド：輝かしい競走馬生活と種牡馬としての成功

オーソライズドは、アイルランドで生まれ、イギリスで活躍した競走馬であり、後に成功した種牡馬です。その競走馬としてのキャリアは、数々の栄光に彩られています。

2006年のデビューは3着とやや物足りない結果に終わりましたが、続くレーシングポストトロフィーで初勝利を飾ると、その才能が開花し始めました。翌2007年には、ダービーステークスというクラシック競走で圧巻の勝利を収めます。2着馬を5馬身も突き放す圧勝劇は、関係者に大きな衝撃を与えました。この勝利は、鞍上を務めたランフランコ・デットーリ騎手にとっても、ダービーステークス初制覇という大きな喜びとなりました。

ダービーステークス優勝後、ゴドルフィンがオーソライズドの所有権の一部を取得するなど、その才能は広く認められるようになりました。その後も、エクリプスステークスなど主要な競走で好成績を収め続けました。エクリプスステークスでは惜しくも2着に終わりましたが、インターナショナルステークスでは、強豪ディラントーマスやノットナウケイトらを相手に勝利を掴み取りました。これらの活躍が評価され、オーソライズドは同年、カルティエ賞最優秀3歳牡馬に選出される栄誉に浴しました。

凱旋門賞にも出走したものの、結果は10着と振るわず、このレースを最後に競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

引退後は、種牡馬として新たなステージへ進出します。ゴドルフィン所有のダルハムホールスタッドを皮切りに、アイルランドのキルダンガンスタッドでも活躍しました。多くのスタッドから種牡馬としての提供を依頼されたものの、長らくはそれらのオファーを断り続けてきました。しかし、2020年からはトルコで種牡馬としての供用が始まり、2024年にはアイルランドのキャピタルスタッドへと戻り、現在も種牡馬として活躍しています。

オーソライズドは、競走馬時代の実績だけでなく、種牡馬としても多くの優秀な産駒を残しています。その代表的な産駒には、プリティーポリーステークスを制したアンビバレント、スプリングチャンピオンステークスを制したコンプレセント、ザBMWを制したハートネル、ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ＆メアズステークスを制したシールオブアプルーヴァル、そして、誰もが知る名馬タイガーロール（グランドナショナル優勝馬）や、アイリッシュダービー優勝馬サンティアゴなどが挙げられます。

オーソライズドは、競走馬として、そして種牡馬として、その類まれな才能と活躍で競馬史に名を刻んだ、まさに伝説的な馬と言えるでしょう。その輝かしい功績は、長く人々の記憶に留まり続けることでしょう。彼の血統は、今後も世界の競馬界に大きな影響を与え続けるものと期待されています。

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