オーディーン 光子帆船スターライト

『オーディーン 光子帆船スターライト』

1985年8月10日に公開された『オーディーン 光子帆船スターライト』は、SFアニメ映画であり、多くの若者たちの未来に向かう冒険を描いています。本作は、『宇宙戦艦ヤマト』のプロデューサー西崎義展が手がけた「ヤマト復活3ヵ年計画」の第1弾で、キャラクターデザインには湖川友謙と高橋信也が参加しています。仮タイトルは「オーディーン 未知への冒険2099」で、公開前から話題を呼びました。

あらすじ

舞台は2099年、宇宙を航行する光子帆船「スターライト」。この船は超小型ブラックホールによる光子を推進力として使い、宇宙を飛び回ります。数多くの練習生が乗り込むスターライト号は、小惑星帯で壊れた木星連絡船アルフォード号の救助任務を受けて、宇宙ステーションから木星へと出発します。

スターライト号の乗組員の一人、少女サラは、不思議な能力を持っており、彼女が救出されたアルフォード号の唯一の生存者です。しかし、木星へ向かう途中、正体不明の敵「ターミネイター」に襲われ、スターライト号は爆発の衝撃で天王星近くへ移動してしまいます。そこで、サラの能力が発揮され、彼女が導いた先にある謎の宇宙船がオーディーン星から来たものであることが判明します。

その後、航海は「歪曲点」という宇宙の近道を見つけることで、木星から天王星への移動を果たします。しかし、地球への帰還を決めた船の幹部たちを振り切り、あきらたちはオーディーンを目指します。到着したのは、3つの巨大恒星が交差する「トライポール三重連星」で、そこで「アースゴード」と名乗る老人に出会い、死を宣告されるのです。

再び襲ってきた敵の機械軍団によって、スターライト号は宇宙の裂け目「ギンヌンガ・ガップ」に落ち込んでしまいますが、負傷しつつも船長は再び指揮をとり、通常空間に戻ることを果たします。戦闘が再開される中、敵の操縦者はサイボーグであり、まさにその正体が明らかになるにつれ、オーディーン伝説とサラとの関係が織り交ぜられていきます。

登場人物

本作では、筑波あきら（声：古川登志夫）や、マモル・ネルソン（声：堀秀行）、サラ・シアンベイカー（声：潘恵子）など、多彩なキャラクターが登場します。脇を固めるサブキャラクターも魅力的で、ナレーター役の納谷悟朗の存在感が特に際立っています。また、主要な敵であるアースゴード（声：石田弦太郎）や、巨大コンピュータのベルゲル（声：玄田哲章）など、印象的なキャラクターたちが物語に深みを与えています。

スタッフ

本作の制作には、総監督を舛田利雄、監督を白土武と山本暎一が務め、キャラクターデザインや作画監督など多くの著名なスタッフが参加しています。音楽には宮川泰や羽田健太郎が名を連ね、作品の世界観をさらに引き立てています。

音楽

映画の主題歌には、LOUDNESSによる「Gotta Fight」と「Odin」があり、これらの楽曲は特にファンに多くの印象を残しました。楽曲は5曲が収録されたシングル盤及びアルバムで聴くことができ、作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。

『オーディーン 光子帆船スターライト』は、北欧神話を背景にした壮大な宇宙冒険譚であり、未来への挑戦や友情、成長を描いています。アニメーションの美しさと音楽の力が融合した本作は、今なお多くのファンに愛されている名作です。

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