オーデマ・ピゲ

オーデマ・ピゲについて

オーデマ・ピゲ（通称AP）は、スイスの高級時計および宝飾品の製造会社であり、パテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンと並んで、世界三大高級時計メーカーの一つに数えられています。本社は、時計産業の中心地であるスイス・ジュウ渓谷のル・ブラッシュに位置しています。

歴史

オーデマ・ピゲは1875年、ジュール＝ルイ・オーデマとエドワール＝オーギュスト・ピゲによって設立されました。当初は高級時計のムーブメントを製造する会社としてスタートしましたが、その後、自社ブランドの時計制作に踏み出し、トゥールビヨンやムーンフェイズといった複雑な機構を持つ高級時計として名を馳せることになります。代表的なモデルには「ロイヤル・オーク」や楕円形ケースの「ミレネリー」が挙げられます。

特にロイヤル・オークは、スポーティさとラグジュアリーを融合させたデザインが求められ、時計業界に革命をもたらしました。すべての時計の修理サービスも提供し、創業以来の理念を大切にしています。

ロイヤル・オーク

ロイヤル・オークは、オーデマ・ピゲの代表的な時計で、1972年にデビューしました。デザインはジェラルド・ジェンタが手がけ、ステンレス製の八角形のベゼルとケースが特徴です。文字盤には格子状の模様が施され、独特の存在感を示しています。この時計は、イギリスのロイヤル・オークという歴史的な木に由来して名付けられています。

ロイヤル・オークは、当時としては大きい39mmのサイズと、衝撃的なデザインで広く受け入れられ、時計界において大ヒット作となりました。2005年には自社のムーブメントであるCal.3120を搭載したモデルが登場し、2012年にはオリジナルのデザインを再現しつつ薄型化した復刻モデルも発売されています。

また、このモデルから派生した「ロイヤルオーク・クロノグラフ」や、耐磁性に優れた「ロイヤルオーク・オフショア」などの多様なバリエーションも展開されています。

パートナーシップとコラボレーション

オーデマ・ピゲは、さまざまな分野でのパートナーシップを展開しています。例えば、アメリカスカップ出場チームのアリンギとはスポンサー契約を結び、特別なコラボレーションモデルを製作しています。また、イタリアの自動車メーカーであるマセラティとも提携し、同社のレースカーに関連するモデルを展開しています。

さらに、クイーンエリザベス2世カップのスポンサーとしても活動しており、多くの著名人が愛用しています。アーノルド・シュワルツェネッガーは、その熱心なファンとして知られ、映画『エンド・オブ・デイズ』や『ターミネーター3』に登場するモデルのコラボレーションを行っています。

ブランドの特異性

オーデマ・ピゲは、創業以来創業家による経営が続いている数少ないブランドの一つです。リシュモングループとの関係も深めており、他の時計メーカーにも影響を与えています。ムーブメントの開発を手がけるルノー・エ・パピという専門メーカーも傘下に持ち、技術力をさらに高めています。

オーデマ・ピゲは、その歴史と伝統に裏打ちされた魅力を持つ時計ブランドで、多くの情熱的なファンを抱えており、その人気は今後も衰えることはないでしょう。

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