オーベルト級

オーベルト級宇宙船

オーベルト級（Oberth class）は、人気SFシリーズ『スタートレック』に登場する架空の宇宙船のクラスです。この艦級は惑星連邦の宇宙艦隊に所属し、ドイツのロケット科学者ヘルマン・オーベルトから名前が付けられました。本来の発音はドイツ語に基づく「オーベルト」であり、一部では英語読みにより「オーバース」と誤って表記されることがあります。

概要

オーベルト級は、全長120メートル、デッキ数13、乗員80名を収容できる小型艦として設計されています。主に短距離の科学調査を行うための艦であり、必要に応じて移動用や救助船としても運用されています。この艦は特有の船体構造を特徴としており、第一船体が第二船体から物理的に隔離される形をしています。ワープナセルは第一船体の左右に装着されており、そこからウイング状の連結器が葉巻型の第二船体に接続されています。

このデザインにより、オーベルト級は23世紀後半から24世紀後期にかけても運用され続けています。特に危険を伴う科学実験の任務でよく用いられ、2285年にはUSSグリソム（NCC-638）が惑星ジェネシスを調査する任務に従事し、クリンゴンバード・オブ・プレイの攻撃を受けて喪失しました。24世紀にはUSSペガサス（NCC-53847）が位相遮蔽装置の極秘実験を実施しており、その内容は特に重要視されています。

また、宇宙ステーションDS9では、連邦が運営を引き受けた後、オーベルト級の艦が定期的にガンマ宇宙域の調査のために寄港していました。これにより、オーベルト級は科学的探索の要としての役割が評価されていることが分かります。

武装と防御

オーベルト級はフェイザーバンクやシールドを搭載していますが、基本的には最低限の武装しか持ち合わせていません。したがって、対艦戦闘にはあまり適していないとされています。シリーズ内では、敵艦であるクリンゴンの艦に対しても戦闘態勢を整える場面が見られるものの、本クラスの艦が直接攻撃を行うことは困難です。特にウルフ359の戦いでUSSボーンステルが参戦し、結果的に大破した事件はその代表的な例です。

後継艦および宇宙船の一覧

オーベルト級の後に登場した艦級には、U.S.S.イクワノックス（NCC-72381）に代表されるノヴァ級があります。また、オーベルト級に属する宇宙船の中でも特に注目されるのがUSSオーベルト（NX-609→NCC-609）で、クリンゴン帝国に侵攻する艦隊に参加したことで知られます。他には、USSグリソムやUSSペガサスといった艦が科学技術や宇宙探索に関する重要な任務を果たしました。

オーベルト級宇宙船の一覧

• - U.S.S.ヴァリアント (NCC-20000): ディファイアント級の艦と同名。
• - S.S.ヴィコ (NAR-18834): 宇宙艦隊には属さず、名は哲学者ヴィーコに由来。
• - U.S.S.グリソム (NCC-638): 惑星ジェネシスの調査中にクリンゴン艦に攻撃され沈没。
• - U.S.S.ペガサス (NCC-53847): 反乱によって放棄された艦。

オーベルト級は、科学的探索や技術実験の分野で重要な役割を果たしてきた艦級であり、シリーズの中でも深い情熱と冒険の象徴的な存在となっています。

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