カイス・ド・ソドレ駅

カイス・ド・ソドレ駅について

カイス・ド・ソドレ駅（ポルトガル語: Estação Cais do Sodré）は、ポルトガルの首都リスボンに位置する、様々な交通手段が交差する重要な鉄道駅です。この駅は、リスボンのミゼリコールディア地区にあり、ポルトガル鉄道のカスカイス線およびリスボンメトロの緑線の接続点であるだけでなく、トラムやフェリーへのアクセスも可能な地点に立地しています。

駅の歴史

カスカイス線は、1889年9月30日にカスカイスからペドロウソス間が最初に開通し、以降東方へと延伸されていきました。カイス・ド・ソドレ駅が開業したのは1895年9月4日で、当時の駅舎は木造の簡素なつくりでした。その後、1925年には新しい駅舎の建設が計画され、1928年8月18日に完成し、現在の駅舎として使用されています。この新駅はモダニズムの影響を受けたアールデコ様式で、建築家ポルフィリオ・パルダル・モンテイロによって設計されました。

1960年には駅のホーム上に新しい屋根が設置されましたが、1963年にはこの屋根が崩壊し、50名以上の犠牲者を出す悲惨な事故が発生しました。また、リスボンメトロの緑線は1998年4月に開業し、駅はさらなる発展を遂げています。

駅の構造

カイス・ド・ソドレ駅は、ポルトガル鉄道の地上駅として、頭端式ホーム4面7線を持っています。プラットフォームの長さは206～220メートルあり、高さは110センチメートルとなっています。地下には、単式ホーム1面1線および島式ホーム1面2線の計3線を有するリスボンメトロの駅が設けられています。駅舎内にはスーパーマーケットの「ピンゴ・ドーセ」が入居しており、便利な商業施設が整っています。

リスボンメトロの部分は、建築家のペドロ・ボテーリョとヌーノ・テオトニオ・ペレイラによってデザインされ、画家アントニオ・ダコスタの作品が組み込まれています。この駅は2008年にヴァルモール賞を受賞しており、アートとデザインの融合が評価されています。

駅周辺の魅力

カイス・ド・ソドレ駅は周囲の観光スポットにも恵まれています。近くには、カイス・ソドレ電停があり、トラム15E系統及び18E系統が発着しています。また、カイス・ド・ソドレフェリーターミナルも近隣に位置し、セイシャル・モンティージョ方面へのフェリー利用が可能です。さらに、ロケ・ガメイロ庭園やテルセイラ公爵の像、リベイラ市場、人気のピンクストリートなど、観光名所が周囲に点在しています。

このように、カイス・ド・ソドレ駅は交通の要所であるだけでなく、多くの歴史や文化が息づく場所でもあります。訪れる人々にとって、駅を起点にリスボンの魅力を存分に楽しむことができるでしょう。

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