カイル・ピッツ

カイル・ピッツ：次世代を担うタイトエンド

カイル・アンソニー・ピッツ（Kyle Anthony Pitts）は、2000年10月6日生まれ、ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のアメリカンフットボール選手です。NFLのアトランタ・ファルコンズに所属し、タイトエンドとして傑出した才能を発揮しています。

高校・大学時代

高校時代はタイトエンドとディフェンシブエンドを兼任し、その才能の片鱗を見せていました。2018年にはアンダーアーマーのオールアメリカンゲームに出場するなど、早くから注目を集めていました。

フロリダ大学に進学後、1年目の2018年シーズンは控えとしての出場が主でしたが、3回のレシーブで73ヤードを獲得、1つのタッチダウンを記録しました。2019年シーズンから先発に定着すると、13試合に出場し、54回のレシーブで649ヤードを獲得、5つのタッチダウンを記録。オールSECファーストチームに選出されるなど、その実力を証明しました。

2020年シーズンは、新型コロナウイルスの影響で短縮されたシーズンでしたが、ピッツは8試合に出場し、43回のレシーブで770ヤードを獲得、驚異的な12個のタッチダウンを記録しました。この活躍が認められ、カレッジで最も優れたタイトエンドに贈られるジョン・マッキー賞を受賞しました。

NFLでの活躍

アトランタ・ファルコンズ

2021年のNFLドラフトで、カイル・ピッツは全体4位という高い評価でアトランタ・ファルコンズから指名されました。これはタイトエンドとしてはドラフト史上最高順位であり、彼のポテンシャルの高さが伺えます。2021年6月29日には、4年総額3,290万ドルという大型ルーキー契約を結びました。

2021年シーズン

NFLデビュー戦となったフィラデルフィア・イーグルス戦では、4回のレシーブで31ヤードを獲得しました。第5週のニューヨーク・ジェッツ戦では、9回のレシーブで119ヤードを獲得、プロ入り初となるタッチダウンを記録しました。さらに、第16週のデトロイト・ライオンズ戦では、6回のレシーブで102ヤードを獲得し、トニー・ゴンザレスが保持していた球団のシーズン最多レシーブ獲得ヤード記録を更新しました。翌週のバッファロー・ビルズ戦では、2回のレシーブで69ヤードを獲得し、シーズン1,000レシーブ獲得ヤードを達成。ルーキーのタイトエンドがシーズン1,000レシーブ獲得ヤードを達成したのは、マイク・ディトカ以来、史上2人目の快挙でした。

シーズン全体では、68回のレシーブで1,026ヤードを獲得、1つのタッチダウンを記録し、プロボウルに選出されました。タイトエンドのルーキーがプロボウルに選出されるのは、2002年のジェレミー・ショッキー以来、20年ぶりの出来事でした。シーズン終了後には、NFLが発表したTop100プレイヤーランキングで91位にランクインしました。

2022年シーズン

第3週のシアトル・シーホークス戦では、5回のレシーブで87ヤードを獲得し、勝利に貢献しました。第5週のタンパベイ・バッカニアーズ戦でハムストリングを痛めて途中退場しましたが、翌週のサンフランシスコ・49ers戦で復帰し、シーズン初となるタッチダウンを記録しました。第10週のカロライナ・パンサーズ戦では、5回のレシーブで80ヤードを獲得、1つのタッチダウンを記録して勝利に貢献しました。しかし、翌週のシカゴ・ベアーズ戦で右膝を痛めて離脱。内側側副靱帯断裂と診断され、手術を受け、シーズン残りの試合を全休することとなりました。

このシーズンは、28回のレシーブで356ヤードを獲得、2つのタッチダウンを記録しましたが、前年から成績を落としました。

カイル・ピッツは、恵まれた体格と高い身体能力、そして卓越したキャッチングスキルを兼ね備えた、まさに次世代を担うタイトエンドです。今後の活躍がますます期待されています。

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