カッティノ・モブリー

カッティノ・モブリー：得点力とスティールで魅せたシューティングガード

カッティノ・モブリー（Cuttino Rashawn Mobley）は、1975年生まれ、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア出身の元プロバスケットボール選手です。NBAでは、ヒューストン・ロケッツなどでシューティングガードとして活躍しました。「キャット（Cat）」の愛称で親しまれ、NFL選手のジョン・モブリーとは従兄弟の関係にあります。

NBA入りとロケッツでの活躍

ロードアイランド大学卒業後、1998年のNBAドラフトでヒューストン・ロケッツから全体41位指名を受け、NBA選手となりました。ルーキーイヤーから49試合に出場し、そのうち37試合で先発ポイントガードを務めました。ベテランのスコッティ・ピッペンがゲームコントロールを行い、モブリーは主に外角シューターとして活躍しました。1年目から平均9.9得点、2.5アシストを記録し、オールルーキー2NDチームに選出されるなど、その才能の片鱗を見せつけました。

1999-2000シーズンには、スティーブ・フランシスやシャンドン・アンダーソンといった新戦力の加入により、ベンチからの出場機会が増えましたが、平均出場時間は30.8分に増加し、1試合平均15.8得点をマークしました。その後は、フランシスと共に強力なバックコート陣を形成し、チームを牽引しました。2001-02シーズンには、ゴールデンステート・ウォーリアーズ戦でキャリアハイとなる41得点を記録するなど、自己最高の平均21.7得点を記録しました。

マジック、キングス、クリッパーズでのプレー

2004年6月、トレーシー・マグレディらとのトレードで、スティーブ・フランシスと共にオーランド・マジックに移籍しました。しかし、2004-05シーズンは23試合の出場に留まり、シーズン途中の2005年1月にはダグ・クリスティとの交換でサクラメント・キングスへ移籍しました。キングスでは先発として出場し、チームに貢献しました。

2005-06シーズン前にFAとなったモブリーは、ロサンゼルス・クリッパーズと5年契約を結びました。クリッパーズでは、コーリー・マゲッティが怪我で離脱した時期に、平均17.4得点を記録するなど、得点源として活躍しました。チームは久しぶりにプレイオフに進出し、自身も初めて1回戦を突破しました。クリッパーズの主力として活躍を続けましたが、2008年11月19日のオクラホマシティ・サンダー戦が、結果的に現役最後の試合となりました。この試合では、フィールドゴール11本を決め、23得点を記録しただけでなく、キャリアハイとなる7つのスティールを記録しました。

突然の引退とその後

2008年11月21日、ザック・ランドルフらとのトレードでニューヨーク・ニックスへの移籍が決定しましたが、移籍前の身体検査で深刻な心臓病が発覚しました。ニックスはサラリーキャップの整理を優先し、トレードを強行しました。そして、モブリーは2008年12月8日に現役引退を発表しました。引退後は、3x3のバスケットボールでプレーしています。

カッティノ・モブリーは、その高い得点能力とスティールで、多くのファンを魅了しました。突然の引退は惜しまれましたが、彼のNBAでの活躍は記憶されることでしょう。

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