カトクティン (揚陸指揮艦)

USSカトクティン (AGC-5) について

USSカトクティン（AGC-5）は、第二次世界大戦中にアメリカ海軍で運用されたアパラチアン級揚陸指揮艦の4番艦です。艦名はメリーランド州のカトクティン山に由来します。

艦歴

1943-1944

1943年1月23日に蒸気船メアリー・ホイットリッジとしてカリフォルニア州オークランドのムーア・ドライドック社で進水。同年8月31日に海軍へ移管され、ハンス・バーナード・オルセン予備中佐の指揮下で就役しました。

1ヶ月間の移動の後、作戦・通信司令船として改装を受け、1944年1月24日にチャールズ・オーウェン・コンプ中佐指揮下で現役復帰し大西洋艦隊に配属されました。

3月5日にアルジェに向けてノーフォークを出発し、3月19日には第8艦隊旗艦となります。7月8日にはナポリへ出港し、イギリス国王ジョージ6世が訪問。数ヶ月間、南仏侵攻作戦立案の旗艦を務めました。8月13日、作戦発動に伴いジェームズ・フォレスタル海軍長官らを乗せてナポリを出撃。

8月15日早朝に上陸予定の浜辺沖に到着。作戦中は陸海空の部隊に指示を発しましたが、8月18日にはドイツ空軍の攻撃により乗組員に死傷者が出ました。9月9日にトゥーロンに到着し、フランス艦隊とシャルル・ド・ゴール将軍を出迎え。9月25日にトゥーロンを離れナポリへ向かい、年末までそこで過ごしました。

1945

1945年1月15日にナポリを発ち、パレルモでの修理後、26日にソ連のセヴァストポリに到着。2月11日にはフランクリン・D・ルーズベルト大統領らを迎えます。ヤルタ会談の先発隊旗艦・通信艦として機能し、2月15日にセヴァストポリを出港、5日後にナポリへ戻りました。その後オランへ向かいます。

オランで軍人を乗せてフィラデルフィアへ向かい、オーバーホールと再教育訓練を受けました。6月20日にデラウェア湾を出て真珠湾に向かい、7月中に到着。8月10日に再び出港し、9月8日に仁川に到着。日本軍の降伏を受け入れました。その後、中国国民党政府が樹立されるまで治安維持任務にあたる海兵隊員を天津市大沽で下船させました。10月と11月の大半は、中国共産党との交渉における旗艦として機能しました。

カトクティンは、これらの戦功により1個の従軍星章を授与されています。

不活性化

1945年11月25日に上海を出航し、12月28日にノーフォークに到着。1946年9月18日まで大西洋艦隊水陸両用部隊旗艦を務めました。1947年2月26日にフィラデルフィアで予備役となり、1959年12月30日に合衆国海事委員会へ移管。その後、スクラップとして処分されました。

受勲

戦闘行動リボン
中国功労章（1945年9月26日）
アメリカ戦役章
ヨーロッパ・アフリカ・中東従軍章（南フランス侵攻：1944年8月15日 - 9月25日）
アジア・太平洋従軍章
第二次世界大戦戦勝章
* 海軍占領功労章（1945年9月4日 - 25日、9月27日 - 11月26日）

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