カナダ保守党

カナダ保守党

カナダ保守党（英語：Conservative Party of Canada、フランス語：Parti conservateur du Canada）は、カナダの政治において中道右派の政党として知られ、カナダ自由党と共に二大政党の一角を成しています。また、党首には現在、ピエール・ポワリエーヴルが就任しています。党のメンバーは「トーリー党」と呼ばれることもあり、党は国際民主同盟に加盟しています。

歴史

カナダ保守党は、2003年12月にカナダ同盟とカナダ進歩保守党という二つの政党が合併する形で設立されました。この合併は、カナダ自由党が中道左派として強い影響力を持つ中、より効果的な対抗勢力を生み出すことを目的としていました。設立された年、初めての総選挙を迎えましたが政権交代には至らなかったものの、99議席を取得して前回の選挙結果を上回りました。

2006年には、ポール・マーティン政権に対する不信任案が可決され、その結果として行われた選挙では比較第一党として成立し、少数与党ながらも政権を握りました。2008年の選挙でも議席数を増やし、127議席から143議席に伸ばしましたが、その当時も過半数は達成できませんでした。

2011年には167議席を取得し、単独過半数を確保して政権を維持、3期連続で政権を担当することとなりました。しかし、2015年の選挙では自由党に議席を奪われ、約10年ぶりに下野の運命を辿ります。その後の2019年と2021年の選挙でも自由党に対抗することはできませんでした。しかし、ジャスティン・トルドー政権の支持率が低迷する中、保守党は2025年の選挙に向けて有力視される存在になりました。ところが、トルドーの後任として就任したマーク・カーニーが強硬な立場を取ったことにより、自由党が支持を取り戻し、保守党は再選挙でも振るわない結果となりました。

政策

カナダ保守党は、比較的新しい政党であるものの、多様な価値観を持つ支持者に応じる姿勢を示しています。その根本には、保守主義のカナダ的モデルや財務的保守主義に基づく政策が存在します。党の理念としては、財政の説明責任、個人の権利と自由の尊重、立憲君主制支持、法と秩序の確立などが掲げられています。

近年の保守党政権の特徴として、消費税の引き下げや市場を重視した経済成長のモデルを採用しています。資源産業、特に石油業界に強い支持を受けており、移民政策には徐々に迎合する姿勢を見せていますが、経済移民の受け入れに重点を置いています。環境問題については懐疑的な立場を取り、人工妊娠中絶に関しては党内で多様な意見がありますが、規制の立法を支持しない方針が示されています。銃規制の緩和やアメリカとの国際関係を重視する姿勢も見られます。

歴代党首

カナダ保守党の歴代党首には、以下のようなメンバーが名を連ねています。

• - ジョン・リンチ・スタントン（暫定） 2003 - 2004
• - スティーヴン・ハーパー 2004 - 2015
• - ロナ・アンブローズ 2015 - 2017
• - アンドリュー・シーア 2017 - 2020
• - エリン・オウトゥール 2020 - 2022
• - キャンディス・バーゲン（暫定） 2022
• - ピエール・ポワリエーヴル 2022 - 現在

カナダ保守党は、政治の中で重要な役割を担う政党として、これからの選挙や国の将来に影響を与え続ける存在であり続けると考えられています。

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