カノーポ級フリゲート

カノーポ級フリゲート

カノーポ級フリゲート（イタリア語: fregate della Classe Canopo）は、イタリア海軍が使用していた艦艇の一つで、イタリア共和国が初めて国産で建造したフリゲートとして歴史的な意義を持ちます。1950年の第一次五カ年計画に基づいて建造が始まりましたが、同じ時期に起工された「チェンタウロ」が先に竣工したことから、チェンタウロ級フリゲートとも名付けられることがあります。

来歴

この艦級は、イタリア海軍の中で国産フリゲートとして初めての試みでした。アメリカの相互防衛援助計画（MDAP）により「カストーレ」や「チーニョ」の建造費が賄われ、イタリアの海軍力の向上に寄与しました。1952年5月にはコストゥルツィオーニ・ナヴァリ・ティグッリオ（CNT）社とアンサルド社でそれぞれ1隻ずつが起工され、さらに1954年から1955年にかけてCNT社で2隻が追加で起工されました。

装備

カノーポ級フリゲートは、さまざまな装備が搭載されています。対空捜索レーダーとしては、最初にマイクロ・ラムダ社（現SELEX社）のMLA-1が搭載された後、1960年にアメリカ製のAN/SPS-6|AN_SPS-6に更改されました。対水上捜索レーダーにはアメリカ製のSG-6Bが初期に用いられ、後にイタリア製のSPQ-2に切り替えられました。ソナーとしては、初めにAN/SQS-11Aが装備され、その後AN/SQS-4|AN_SQS-4、さらにAN/SQS-36への換装が行われました。

主砲には、最初にSMP3ソヴラポスト62口径の76mm連装砲が搭載されていました。しかし、その独特な設計は維持管理が困難で動作不良が頻発したため、後に単装式のMMIアラーガトに換装されました。また、主方位盤にはオフィシン・ガリレオ社製のOG-2が使用され、火器管制レーダーとしてはアメリカ製のMk.39のイタリア版、MLT-4が搭載されていました。これも後にOG-3に置き換えられ、その際にはRTN-7X火器管制レーダーが用いられました。

機銃用の射撃指揮装置には同社のOG-1が搭載されており、これはアメリカのMk.51に相当するものでした。

まとめ

カノーポ級フリゲートは、イタリア海軍の重要な一翼を担った艦級であり、様々な装備の技術革新が詰まった艦艇です。イタリアにおける国産艦艇の発展を象徴するこの艦級は、海軍力の向上に寄与しただけでなく、冷戦時代における国際的な防衛協力の一端を担ったとも言えるでしょう。

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